一昨年100本、昨年は150本映画を鑑賞し、映画なんて年間10本みるかどうか、みたいな自分が今やちょっとニッチ(新宿や渋谷の小さな映画館で上映されているようなやつ)な作品までチェックしているような「映画好き」に成長しました。
2018年のまとめもつくってみようかと思ったのですが、ただまとめてもつまんないな、と思ったので、1つテーマを設けてみることにしました。
今回は「映画鑑賞後、アレコレ友達と話すと楽しい映画10選」
私は映画でも本でも、楽しんだ後に誰かとその感想を話すのが好きです。自分とは違う視点で見ていたことを知る楽しさや、友達と感想を話し込むうちにまた違った見解を発見する面白さたるや。1度しか映画は見ていないのに、何度も楽しんだ気持ちになります。
というわけで、
・多くの人が楽しんで鑑賞できる(幅広い年齢・知識の有る無し関わらず)
・アレコレ考えさせられる視点がたくさんあった
という二点において充実していた映画を10作品挙げてみたいと思います。
- 「話し合うこととは」を考えた『12人の優しい日本人』
- 来たるロボットとの共生について考えた『イヴの時間』
- 何通りもある「子どもを産むこと」について考えた『恋愛だけじゃダメかしら?』
- 「多様性」と「共生」について考えた『The Greatest Showman』
- 女の生き方について考えた『アイリス・アプフェル!94歳のニューヨーカー』
- 社会問題と貧困について考えた『バッド・ジーニアス』
- 世界に興味を持つことと権利について考えた『スノーデン』
- 日本である日突然落っこちるということを考えた『東京難民』
- 世界を見るということについて考えた『マイケルムーアの世界侵略のススメ』
- 日本の法曹界と刑罰について考えた『それでもボクはやってない』
「話し合うこととは」を考えた『12人の優しい日本人』
1991年ということで、既に崩壊していたものの登場人物達にバブル臭が漂う映画です。が、今でも「こういう人っているよなー」と思うような人がたくさん登場します。
今でこそ裁判員制度がありますが、当時はまだない状況で「もしも裁判員制度が日本にあったら?」という設定でちょっとコメディ風に、いい具合に日本人の話し合いというものが風刺的に描かれています。
・自分の意見を持つってどういうこと?
・相手と話し合うってどういうこと?
・話し合いの意味ってなんだろう?
こんなことを友達とおしゃべりしたくなる映画です。
来たるロボットとの共生について考えた『イヴの時間』
近未来世界。ロボットが普通に人間を手伝ってくれる世界のお話。
ロボットがほぼ人間と見分けがつかなくなった世界において、ロボットと恋愛をしたり、仲良くしたりすることは良いことなのか?みたいなことを主人公が葛藤するストーリーです。
・ロボットと人間は恋愛できるのか
・ロボットは物なのか、友達なのか
こんなことを友達とおしゃべりしたくなる作品。
何通りもある「子どもを産むこと」について考えた『恋愛だけじゃダメかしら?』
洋題は『WHAT TO EXPECT WHEN YOU'RE EXPETING』
様々な立場の女性達の、妊娠・出産がテーマです。男性が育児に参加してくれない、みたいな今まさに日本で起こっている問題が取り扱われていて、「ああーどこの国も一緒なのだな」とちょっと思ったり。
・結婚とは何か
・出産とは何か
・共に暮らすとはどういうことか
夫婦やカップル、男女の仲良しグループでみても面白い映画だと思います。
「多様性」と「共生」について考えた『The Greatest Showman』
一言で言うと「視点」が多い映画。対立が複数あります。主は障害がある人達と層でない人達、ですが、金持ちか貧乏か、雇う側か雇われる側か、また、障害の内容も様々な分それぞれの立場に思いを馳せ始めたら、見る視点は無数です。
・バーナム(主人公)の行動は結果として何を生み出したのか?
・多様性を大切にして生きるということはどういうことか?
・人生における幸せとは何か?
そんなことをおしゃべりしたくなる映画です。
女の生き方について考えた『アイリス・アプフェル!94歳のニューヨーカー』
映画自体は1時間程と短いのですが、 他のファッション系ドキュメンタリーと比べてとても名言が多い映画。特に女性の生き方に関して考えさせられる名言が多いです。
・女性として(男性として/他自分の性)自分はどんなキャリアを描きたいと思ったか
・自分が人生において大切にしたいことは何か
・自分の決断の基準は何か、また決断の基準をどのように自分の中で育てたいと思ったか
就活前なんかに友達同士(特に女性同士)で観るのも面白そうです。
社会問題と貧困について考えた『バッド・ジーニアス』
貧乏な天才女子高生が、留学資金欲しさからお金持ちの友達達のカンニングを手伝う、カンニングビジネスを始めるストーリー。ダメなものはダメ、ならぬものはならぬ、という教育を子どもに施すことの限界を見せつけられる映画です。
・教育の在り方
・貧困問題と子ども達
・何を評価するべきか
高校生達が主役の映画なので、中高生も楽しめる映画だと思います。
世界に興味を持つことと権利について考えた『スノーデン』
2013年に話題となった、元CIA局員であるスノーデン氏による米国の監視システムに関する暴露を映画化したもの。
『シチズンフォー』というほぼドキュメンタリーになっているものもありますが、こちらの『スノーデン』の方が分かりやすいので、先に『スノーデン』を観た後、『シチズンフォー』を観ることをお勧めします。
これを観ると、日本人って本当にのんきに平和に生きているんだな……と実感させられます。
・プライバシーの権利
・国家権力の監視のシステム
・これらの情報戦線も踏まえた外交の在り方
勉強すればする程、考えてみたいポイントが増える映画です。
日本である日突然落っこちるということを考えた『東京難民』
大学の法学部の授業でみせてくれるところもあるくらい、とにかく日本の法律や社会保障について考えさせられる映画です。
ホームレスに向かって「働けばいいじゃん」とか、夜の世界に落ちていった人に対して「真面目に生きろよ」くらいしか声をかけられない人は絶対見た方がいい。ある意味で想像力が養われる作品です。
・日本の社会保障の在り方
・労働法について
・法律、社会を学ぶことについて
こんなことを友達と話したくなる作品です。
世界を見るということについて考えた『マイケルムーアの世界侵略のススメ』
アメリカの問題を解決する為に、マイケルムーア監督が自ら世界各国の素晴らしいシステムを取材に行くドキュメンタリー映画。
とにかく海外のいいところがたくさん映し出されて、どうしてアメリカはやらないのだろう?という問いかけをされる。
・同じ課題を抱える日本が導入できない理由はなんだろう?
・そのシステムが生まれた社会的、歴史的背景は何?
・逆にその国で一番社会問題となっていることは何?
いいところばかりが特集されているからこそ、批判的に(クリティカルに)友達と鑑賞して意見交換をしてみたい映画です。
日本の法曹界と刑罰について考えた『それでもボクはやってない』
痴漢を疑われた一人の男性の話。未だ痴漢もセクハラ発言も横行している日本だけれど、一度捕まると結構厳しい。そんな厳しさが冤罪だったら……
・拘置所の在り方
・冤罪について
・痴漢の問題について
そんなことを友達と意見交換してみたくなる作品。
良い映画館の近くって必ずいい感じのカフェがあったりするんですが、あれってやっぱり映画を観た後はその感想を話そうぜってことなのかな(笑)
また、いつか友達と話すときがきたときに映画の内容をすぐに思い出せるよう、 私はこのアプリに鑑賞した映画をすべて記録しています。結構使いやすくてオススメです。最近映画だけでなく、ドラマもこれでクリップしていける機能があったことに気がつきました(笑)
というわけで、映画鑑賞後、アレコレ友達と話すと楽しい映画10選でした。
おやすみなさい。