くろやんの日記

思考・映画・ごはん・旅・自転車・読書・ライフハックのメモ帳

映画「君たちはどう生きるか」を観てきました

前情報なくこの映画は楽しんだ方がいいと思うので、がんばってネタバレしない感想レポにします。

 

何も前情報がない映画を観に行く、という体験自体が初めてだったかもしれません。そういう体験の上で観た、ということさえ貴重な体験だったようにも思うし、突然現れた目の前の事象、という意味ではかなり主人公を疑似体験できた部分もあるかも知れません。

 

そういう映画が始まる前からの、リアルへのしかけさえひっくるめて面白かったです。

 

映画自体は監督の思考の生々しさがかなりストレートに脳内に届く感じでした。意味がわからない(というか説明のない)、余白的な絵がとても多く感じる一方で、その余白の量はとても心地よくかんじました。

昨今は色々なものに情報量が多すぎるのかも知れません。音声言語でも書き言葉でもない、「言語」であるのかどうかギリギリのラインの情報が自分の中に入ってくる感じでした。パロールかエクリチュールか、それを行ったり来たりしているんだ、(どちらが始点ということはない)というような議論でさえ脱構築しちゃうような、そんな表現についての爽快な新しさをかんじました。

 

早くも忘れかけていることはたくさんあるのですが、じんわりと何かは自分の中に残っている。これはトトロやナウシカ、ラピュタなどなどこれまでのアニメーションでもじんわり感じていたことでしたが、今回もちゃんとそういう感じでした。

だからまた観ちゃうんですよね。

金曜ロードショーでナウシカが流れて、ラピュタが流れて、もう何度も観ているのになんか見始めると観切ってしまう。いわゆるジブリマジック。多分これもそういうやつです。

なんかやってんなーって思って、そのまま観ちゃう。何か自分が忘れている部分を補完できるのではないかと思っているかのように、もう一度見てしまう。

DVDを持っているわけじゃないのに観た回数めちゃくちゃ病的なんじゃないだろうか。金曜ロードショーは何回ナウシカやってるかな。

 

また出会う日まで、私なりに生きていきます。

 

おやすみなさい。