くろやんの日記

思考・映画・ごはん・旅・自転車・読書・ライフハックのメモ帳

結婚式をどう考えて、開催するに至ったのかという経緯の記録

f:id:kuro-yan:20191119213918j:plain

いつもツイッターとブログを読ませていただいているきなこさんが、こんな記事を書かれていました。

www.kinako-sp.com

わかるぅー!それめっちゃわかるぅー!

結婚式って自己満イベントに見えがちだけど、目的設定で自分たちの為のものにするのではなく、自分が感謝を伝えたい人達に向けたものにするだけで、「あ、それならやりたいかも」とか思えるし、頑張れちゃうんですよね〜。

と、共感したのと、自分のことも忘備録がてら思い出して記録しておこ、と思いました。(結婚式挙げたの、このブログを始める前だったので)

 

やってみて分かった、結婚式は株式会社夫婦の出発セレモニー

男と女が共に歩むことを決め、夫婦になった多くの場合、結婚を皮切りに半世紀以上を共に歩むことになります。超長いですね。設立50年とか十分老舗の域に入ってる会社です。

ベンチャーで誕生したばかりの0歳ではなく、20数年ぐらい歩んだ会社(男女、最近だと同性も)同士の結婚(M&A)になるわけなので、お互い自分の成長に携わってくれた人に感謝を伝えに行ったりするわけですよね。

ただ、お互い感謝を伝える人多いから、一斉にやっとこー!っていうのが結婚式だったなあ、というのがやってみての感想です。

(なので昨今は親戚付き合いが薄くなっていたりする都合上、結婚式自体がミニマムに済むのは時代の流れとしては当然かな、と思ったりします)

ここで、ばーん!と会社(自分たち)のアピール(商売)をする方向に行くのか、とにかく来てくれる人がいかに楽しいか、という視点を追求する方向に行くのかは夫婦の個性だと思います。

ただ、ブライダル業界(とか宗教業界)としては稼ぎたいので、お金がかかる色々な儀式や出し物を提案しまくられるのですよね。

バブル時代の結婚式の流行をみていると、みんな色んな方法でお金を使おう&お金を使わせようとしてたんだなーということが分かります。

そういうことって意味ある?を突き詰めて行った結果、もはや結婚式はしない、という選択を取る人は最近結構多いです。

ただ、私が自分の結婚式後に出会った友人(新婚)に、感謝を伝える目的でやった、というと、「そういう発想があったかー!」と言ってその後食事会を開いた話を聞くことがあったので、結婚式=自己満足イベントの印象は強いんだろうなーと思います。

 

 

経営者視点でのお互いの適正把握に役立った

海外旅行や二人ともが行った事がない国内の旅行も同じように大きな企画となりますが、対人という点で、結婚式というプロジェクトはひと味違いました。

我が家は結婚式をプロジェクトと置いて、目的を明確化、また、それぞれの役割分担もかなり明確にしました。(簡単な企画書も作りました)

ただ、やっていく中で、このことは私は得意だけど夫は意外と不得意、私はこれが不得意だけど夫は得意、みたいなことが見えて来て、プロジェクトを実行するにあたりそれぞれの仕事のやり方、適正把握をすることができました。

同じ会社で働いている、とかだったらその辺見えやすいかもしれませんが、私達は会社や業界どころか、そもそも民間と公務員というペアで、職種自体が結構大きく違っていたので、始めての共同作業がこの結婚式プロジェクトとなりました。

この結婚式で学んだお互いの長所と短所は、今後、家族が増えた場合の家族運営にも役立ちそうです。

 

我が家の結婚式について

最後に我が家の結婚式について、まとめておきたいと思います。

★結婚式をやりたいと言い出したのは夫

これ、結構レアパターンですね。実は、式を挙げるかどうか悩んでた当時、私はまだ一度も結婚式なるものに行った事がなく、いとこのお兄ちゃんが大変だった話しか知らなかったので、結婚式=大変なこと=やらなくて済むならやりたくない、という思考でした。ドレス着て写真だけ撮れればいいかな、くらい。

逆に夫は色んな友達の結婚式にたくさん行っていて、親友の代表スピーチなんかもやっていました。夫の友達はとても素敵な人が多く、結婚式もとても素敵な会ばかりだったようで、夫の結婚式に対する夢はめっちゃ膨らんでました(笑)

 

★目的(ゴール)設定をする

やらなくていいじゃん、と言っていたのですが、夫に

「結婚式は自分たちの為にやる物じゃない!お世話になった人に感謝を示す為に自分たちのもてる全てでもてなす会なんだよ!」

と言われてふむ、一理あるな、と揺れ。

さらに、私と夫はそれぞれ長男長女なのですが、

「それぞれの祖父や祖母(私は祖母のみ)が、死ぬ前に孫の晴れ姿見れたら嬉しいとか思ってそうだよ!弟や妹は年齢的なものと、このご時世結婚が遅めになりがちだからチャンスと思ってるよ!」

といわれ、確かにそうかも、と納得。

というわけで、

呼ぶ人を自分たちがもてる全ての力でもてなし、感謝を伝える

という目的を設定して、結婚式プロジェクトは始動しました。

 

★会場は立地と建物の構造で、プランナーは共同作業できる人かどうかで選ぶ

まずは場所と、それに伴い結婚式のプロのアドバイザーであるプランナー探しです。(自分たちは結婚式のプロではないし、その辺りを勉強して自分たちでやるには当時お互い忙しかったので)

会場は完全に立地と建物の構造で選びました。

私の友人及び家族が東北からくるのと、夫側の親族が九州から来るので、羽田から近く東京駅からも近い場所。なおかつ、東北の友人達が東京で煩わしい電車の乗り換えとかをしなくて済むような、アクセスが分かりやすい場所。(私の上京経験上、JR等の地上に出ている駅が分かりやすい)

そして私の祖母が身体障害をもっているため、移動がコンパクトに済む建物であること。

こんな感じの条件を並べたので、結婚式専門式場は外れ、ホテル開催を選びました。

専門式場は都内だと正直田舎者には分かりにくい立地のものが多かったのと、ホテルの場合はアクセス方法が調べやすい上に、分かりやすいというのもありました。(最寄りのJR駅からシャトルバスを出してたりするのもポイント高かった)

また、親族の年配者はホテルに泊まってもらえれば、当日式への参加もしやすく、式終了後もゆっくり休んでから帰ることができるのも高ポイント。

さらにそこそこのランクのホテルだと、車いす対応もバッチリだったのも安心でした。

 

また、プランナーさんとの相性も確認。家を建てる、みたいなイベント同様、結婚式はプランナーさんとともに作り上げて行く共同プロジェクト。

我が家は趣味趣向がピッタリマッチするプランナーさんと、がっつり意気投合したこともあり、(結構ニッチな趣味が共通だった)かつ、プランナーさん自身が最近そのホテルで自分の結婚式を開催(自分の趣味も全開で)していたこともあり、自分自身のときのよかったところはそのまま、反省は活かしてくれる方向のプランを示してくれたのも好感触、というあたりで決定しました。

 

★呼ぶ人リストを早めにつくってターゲットを明確にする

夫はほぼほぼ決まっていたので、私が夫の人数に合わせてリストを作りました(笑)

(夫の方はちょっと人数削った)

ターゲットが明確になると、おもてなしの内容も具体的になってくるので、プランナーさんが指定した日付よりもかなり前に決めました。

 

 

★おもてなしにあたり、お互いにゆずれないポイントに課金

夫は音楽。食いしん坊の私はもちろん食事です。

夫側が音楽界隈(クラシック)の人が多かったので、夫はどこで何を流すのかはもちろん、食事中の曲もかなり真剣に選び、2時間分きっかり決めていました。

私は食事。美味しいものが食べられたら幸せ!という食いしん坊全開の思考で、食事をけちらないことを決めました。あと自分が酒飲みなので、お酒もあまりケチりませんでした。

やったことあると分かるんですが、結婚式の料金における食事の比重ってめちゃくちゃ高いんですよね。料理がおいしい結婚式は金がかなりかかってます。(経験談)

なので大体やりたいことを一旦全部出して、予算概算を出し、さてどこを削って予算内に収めるか、ということを考えはじめるときに一番最初に削られることが多いそうです(プランナーさん談)

飯が美味しい、これだけはゆずれねえ!と言った私に、よっしゃ!なら働いてインセンガンガン貰ってきてやるぜ!(ちょっと当初の予定よりオーバーしてもいいぜ)と言った夫を見て、方向性はどうあれ、良い夫婦になれそうだな、と思いました。

(私は当時公務員のため、突然ボーナス増えるとかないので笑)

そしてこれは後に思わぬ幸をたくさん呼んでくれました。

 

ちなみに増えた分の予算は、

・お花を減らす

→女性が着飾って会場にいるとそれだけで花になるので、多くなりすぎなくても大丈夫というプランナーさん談より。実際大丈夫でした。

・ケーキは一番安いプランのサイズにする

→どうせ残りそう。切る行為のためのやつ。そんな巨大じゃなくていい。四角い一番シンプルな奴で注文。(チョコレートで文字や絵を描くのは課金無しで自由にお願いできたので、そこだけちょっと凝ったものを注文)

・自分たちのドレス、タキシードのレンタル料金で調整

→本当に着たい物(デザイン)があれば数年後とかに写真撮影だけするプラン申し込めば良いのでは?と思ってたので、とりあえず場違いにならず似合ってればオッケーという発想。

などで調整しました。

 

★後日談

さて、やりきった後の感想としては、

もう二度とやりたくない!(疲れた!)

でもやってよかった!

というのが一番最初に思ったことでした。笑

なんだかんだお客様のことを真剣に考えた日々でしたが、当日は楽しかったです。(気分は舞踏会を主催開催したどっかの国のプリンセスでした)

 

後日談として一番記憶に残ったのは、

式後に会った友人ほぼ全員に、

「結婚式めっちゃご飯美味しかったの未だに覚えてる」

「色々結婚式出たけど、あんたの結婚式の食事が一番、最高に美味しかった」

って言われることです。未だに言われます。笑

また、私の後に結婚式をした友人には、こいつは多分食事代をケチらなかった、マジで招待客を歓迎しようと頑張ったダチ。

みたいな認識をされるようになりました。笑

昔の友達に会って酔っぱらったときに盛り上がるお約束の話題として、学校での思い出話があるかと思いますが、同じレベルで私の結婚式の食事の話が毎回出て来ます。笑

こんなに尾を引いて言ってもらえると、全力でもてなした甲斐があったなあ〜としみじみ思います。

課金額は安くない価格でしたが、こうして年月が経ってもその効力を感じる場面があり、今後十数年の信用残高が良好になったと思えば、がんばってみてよかったなー、と思った次第です。(友達を大事に生きていきたい、というのが私なりに大事にしたいことなので)

 

何より、私よりずっと結婚式に夢をもっていて結婚式をやりたかった最愛の夫がとても満足しているので、私も幸せです。

 

ちなみに同じように課金&時間をかけた音楽についても、夫の友人から「各曲のタイミングと選曲が最高過ぎた!」との評価を頂きました。

自分たちでこだわった部分については細部であっても、よき理解者である友人は覚えていてくれるんだな、と改めて思いました。

 

また、結婚式に来てくれた祖母が昨年亡くなりました。義足でありながら海外にも出かける旅行好きだったのですが、義足が足に上手くはまらなくなってからなかなか旅に行けず、私の結婚式のために東京にきたのが最後の旅行となりました。

祖母の部屋に私の結婚式の写真を飾ってくれているのを見て、ああー結婚式やってよかった、って思いました。

 

 

というわけで、自分の結婚式に関する経緯の記録でした。

長かった…

素敵な機会をくださったきなこさんに感謝です。

www.kinako-sp.com

 

おやすみなさい。