くろやんの日記

思考・映画・ごはん・旅・自転車・読書・ライフハックのメモ帳

映画熱が冷めないまま、アルキメデスの大戦鑑賞前の予習

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イラン映画祭に行ってきて、映画熱が冷め止まないので、今日も一本夜に映画を観ました。
アルキメデスの大戦が気になっているので、それを見る前の予習としてこちら。
 

男たちの大和ーYAMATOー

★あらすじ

大和の乗組員だった男性、内田に育てられた一人の女性が、内田の遺骨を大和が沈んだ場所に持っていく、というところから始まるストーリー。
船を出してくれた神尾が、戦艦大和について、そして内田について語る。
 

★感想

大和に乗っていた人たちのお話。
ジブリの「風立ちぬ」と百田尚樹の「永遠の0」ともちょっと似ている関係の映画となりそうです。(アルキメデスが戦艦大和を設計した側の話なので)
最近、日本の戦争映画を観ながら思うのは、こうも強固な、国のために死んでいく、尽くしていく精神はどうやって育ったの?ということ。
従業員、労働者としては超絶優秀ですが、絶対に経営者にはなってはいけない精神の持ち主たちなんじゃないかな、と考えさせられました。
次はその経営者側にいた(国の中枢)話の映画を観にいくので楽しみです。
 
おやすみなさい。
 
 

東京イラン映画祭に行ってきました(その2)

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昨夜観に行った東京イラン映画祭が面白すぎて、日本語字幕がついている作品は全部見よう!と思い、今日も行ってきました。(一部映画は英語字幕のみ)
 

最後の晩餐

キリスト教が生まれた地でありながら、市民のほとんどはイスラム教徒という町のドキュメンタリー。
 
★感想
ドキュメンタリーなせいか、どの人物の視点で見るか、でたくさん思うことがある映画でした。アメリカを含む西側(主に資本主義陣営)とは違った角度で切り取られていて、世界は私の知らないことであふれているな、ということを再認識させられました。
え、それってそういう事実もあったの?という自分の歴史勉強不足な部分もかなり実感したので、改めて世界史を振り返りたいとも思いました。
 
 

こんなに近く、こんなに遠い

仕事一辺倒で家族に対してなにもしてこれなかった父親の話
 
★感想
前半、仕事に忙しくて家族に構ってあげられない主人公を見ながら、世界中どこにでも、この手の問題はあふれているんだな。と思わせられました。
現在アメリカとばちばちしているため、そういう先入観が入っていましたが、映画の中では普通の、多分同じ悩みを持つ人は日本にもいる、という意味でかなり多くの人が共感する映画なのでは、と感じました。
ラストの描き方が、自分が人生で観てきた映画のどのシーンとも似ていなくて、全く新しいラストだったので、とても新鮮な気持ちになりました。
 
 

ロスト・ストレイト

1988年のイラン・イラク戦争を題材にした作品
 
★感想
こちら側の人(欧州側ではない人)が描いた戦争映画は初めての鑑賞。
これまでみてきた戦争映画とは全然違いました。
面白かったのは、戦争に関する考え方(主張)が、日本と結構似ているんじゃないかな、というところ。
(日本は思考停止して、平和を言えばいい、とだけ考えている人が多いので、こんなことイランの人に言うのはおこがましいかもしれないけど)
ー戦争で勝つのは武器商人だけだ。
このセリフ(主張)が映画中、ずっと貫かれていたように感じました。
やっぱり戦争に勝った国って、悪しき相手国をこらしめろ、的な映画が多いんですよね。いかに相手側が悪かったか描くのに余念がない感じ。
とはいえ敗戦側の日本はちょっと政府を悪者にして、民衆に罪がなかったように描きがちだとは思いますが。
戦争が起きた(起こりそう)、じゃあ自分の生きていく場所を守るために俺(民衆)は今何をすべきか、そして今後何をすべきか、ということを庶民が必死に考える姿、を見せられた映画でした。
 
 
1日に3本も映画を見たのは久しぶりです。
せっかく字幕も付いているし、友達に勧めたいけどまた日本で見ることができるのは来年のイラン映画祭になっちゃうのかなあ。
本当にいい映画ばかりだったので、どこか小さい映画館とかで上映とかしてくれないかなあ、ということを願いたいと思います。
 
 
おやすみなさい。
 
 

東京イラン映画祭に行ってきました

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8月5日から8月7日まで、赤坂で開催されている東京イラン映画祭に行ってきました。
なんとイラン映画を無料で観ることができます。

unijapan.org

 
大陸の中央辺りで作られた映画ってあんまりたことがない(というか日本語字幕が振ってある作品も少ないのであまり見かけない)ので、文化の違いなんかで理解できるところがあるかどうか、ドキドキしながら観に行ったのですが、想像以上に面白かったです。
 
特に今日最後に見た、「ペインティングプール」はパルムドールを受賞された「万引き家族」と私の中では同列くらいに良かったです。
 
以下、今日観た映画の感想です。
 

ボディー・ガード

政府要人をテロから守る一人の男のお話
 
★感想
イラン映画は予算が少なく、俳優さんとカメラの表現力で頑張っている、との友人からの前情報をもらっていたので、予算が低いアクションってどうなるんだろ?
と思ったのですが、かなりかっこよく、かつ映像がリアルで、画面越しで、3Dでもないのにかなりドキドキしました。
要所要所で女性が人生観を語る(見せる)シーンがあるのですが、イラン女性の理想的な生き方、人生ってどんな感じ、どんな価値観で考えているの?というのは今後勉強したいと思いました。
 
 

ペインティング・プール

障害を持つ両親と障害を持たない子どもの家族のお話。
 
★感想
個人的には万引き家族以上に自分にヒットしました。イランにおいて、障がい者ってどんな存在なのか、日本よりもしやずっと考え方がすすんでいるの?なんて色々疑問に思ったことは今度イランに詳しい友達に聞こうと思いました。
24時間テレビの、障がい者を助ける健常者っていう図式はもう卒業して、障害があっても健常者であっても、悩みはお互いあるし、(というか実は同じ悩みを抱えていることもあるし)お互い助け合って生きていこうっていうことを本当にストレートにぶつけられたような気がします。
 
 
とても面白かったので、明日の予定を急遽変更して、またイラン映画祭に行きたいと思います。
おやすみなさい。

映画「天気の子」を観てきました

話題の「天気の子」を観てきました。
個人的には「君の名は」よりこっちの方が気に入りました。
 
面白かったし、絵も綺麗だったのですが…ただ、ジブリのような中毒性は自分の中に生まれませんでした。
 
ジブリのあの中毒性って一体なんなんでしょうね?
 
年配のキャラの魅力かな?
(年齢を重ねてもなんか観たくなる。新海先生の映画は、今は観たいけど、将来子どもと観たいかと問われるとちょっと回答に悩む)
 
これでネタバレありのみんなの感想ブログを読めます。
これが楽しみ。
 
おやすみなさい。

この夏観たい映画リスト

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映画を見る余裕がなかなかないくらい毎日詰め込んで忙しいけれど、この夏公開される映画は本当に面白そうなものばっかり。
観たい欲求を整理するために、とりあえずリストをつくってみました。
 

(1)良質な音の環境で観たいから映画館でみたい「アラジン」

ディズニー映画は大体音楽が楽しいので、映画館で観たくなります。ただ、前回、bonjourからの英語だったのに自分の心がついていけなかったので(映画は面白かったし感動してボロ泣きしたんですが)、また金曜ロードショー待ちしようかな、とも思ったり。
 

(2)やっぱり世代として気になる「トイストーリー4」

トイストーリー3公開時に、自分がアンディと同世代だったことを知り、超ボロ泣きしたのは良い思い出。だからこそ4も気になっています。
絶対自分泣くから、観るならあんまり気合い入れて化粧をしていない日とか、夜とかに観たい。
 

(3)監督が切り取る風景が好き。それを大画面でみたいから「天気の子」

正直いつもストーリーはどハマりしません。「君の名は」があれほど流行ったのは、いつも太宰治風に監督個人の世界観を推してきていたはずの監督が、色々表現を分かりやすくしてくれたからだと思うんですが、個人的には以前のヘタレすぎる男の子が登場するちょっとアングラな映画の感じが好きだったので、今回がどっちに展開したのかはちょっと気になる。
 
が、それ以上にこの監督が切り取る風景が好き。特に東京の切り取り方は至高。
今回もそういう景色を観に行きたい、から映画館に行きたい。
 
 

(4)普段から日本の出産強要に色々思うことがあるから「存在のない子供たち」

もちろん養子が簡単じゃないことはわかってる。でも、自分の子供を育てるのだって簡単な問題じゃないし、自分の子供と違うってすることこそ、自分が生む子どもを私物化しているようで嫌。
というのは、年配の方の子供を女性に産んで欲しい、孫を産んで欲しい圧力の話を聞くたびに思うこと。
そういうことをもろもろ考える思考の肥料として自分のために観に行きたい映画。(これは夫婦で観に行きたい)
 
 

映画『人生フルーツ』を観て。これはスローライフ万歳映画ではない。合理主義に対する強烈なメッセージだった。

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life-is-fruity.com

『万引き家族』、『日日是好日』と樹木希林さんが携わる作品にハマっている最近です。
この流れで樹木希林さんがナレーションをされている『人生フルーツ』という映画を観てきました。

 

風が吹けば、枯れ葉が落ちる。
枯れ葉が落ちれば、土が肥える。
土が肥えれば、果実が実る。
こつこつ、ゆっくり。人生、フルーツ。
ー映画『人生フルーツ』より

 

『人生フルーツ』は元日本住宅公団のエース、修一さんとその奥さんである英子さんの名古屋近郊の高蔵寺ニュータウンの片隅での暮らしを追って行く、ドキュメンタリー映画です。
予告編やフライヤーを見る限り、
・暮らし丁寧系
・スローライフ万歳
という系統の映画かなあ、と想像していました。実際レビューもそんな感じだったので。
そして実際そういう場面が殆どでした。


建築家の修一さんがデザインした平屋の戸建てはオシャレだし、70種の野菜と50種の果実で彩られる生活はとてもカラフルだし。それらから作る手作りのおやつやごはんを観ていると、こんな一軒家カフェがあったら遊びに行きたいなあ、と思います。
ぼんやり観ていると、ただただ幸せな気持ちになるし、これまで観て来たスローライフ系映画の中でも群を抜いてスローライフが素晴らしく見える映画でした。

 


けれども、そうじゃない。と感じたのは、修一さんがこの家を作ったきっかけのお話から。
1960年代、元々の山の形が分かるような、風の通り道を残したニュータウンを計画した修一さん。
けれども経済優先の時代でそれは叶わず、完成したのは今私達がよくみる、四角い箱がたくさん立ち並ぶ団地。

「家は、暮らしの宝石箱でなくてはいけない」
ーモダニズムの巨匠ル・コルビュジエ

修一さんは団地は暮らしの宝石箱になったのか、疑念を抱いていたのでしょう。
実際、東京のアパートの一室、団地の一室はラット小屋と揶揄されることがあります。
経済優先で合理性だけを追求した先に生まれた物は、私達を幸せにしてくれるのか、その答え合わせを私達はちょうど今、している気がします。


本当に団地やアパートの一室での暮らしが多くの人にとって幸せであったなら、「夢の一戸建て」という言葉は生まれたでしょうか。
年を取ってからの「田舎暮らし」という言葉はこれほど流行ったでしょうか。


これがアジアだと言われてしまえばそうかもしれません。とにかく、合理性を追求した場所がこの広い地球のどこかにちょっとくらいあってもいいかもしれません。
けれども、町を尋ねた時、同じような団地しか立ち並んでいない町はなんとなくつまらないと感じてしまいます。
その町の香りを感じに尋ねてみたのに、あるのは同じような四角い箱ばかり、それがその場所だけならまだしも、日本全国にちらばって存在していると思うと、面白いとは思っても自分が住みたいとは思えません。
同じ理由で、画一的なホテルもちょっと苦手です。
ビジネスホテルは利用しますが、温泉地に行くと大抵似たような四角い箱のふるびたビルがポツポツ建っています。
きっとその時代、たくさんの人が訪れるのに対応するべく、たくさんの人が収容できる建物を造ったんだと思います。
これも合理性の追求ですね。
けれども、私は別に誰かに命じられてそこを機械的に訪れるのでない限り、木造だったり、画一的ではない建物に泊まってみたい、と思っています。

 

資本主義を追求する為に、合理主義に走った日本。今少しずつそうではない方向に舵切りをしているように思います。
昔程、田舎で農作物を作っている人が都会の人に馬鹿にされることもなくなったような気がします。
災害によってインフラが止まり、人間の暮らしに必要不可欠な要素である「食」は、作っている人や穫っている人がいる、ということが一時的に表面化したことも影響しているかもしれませんね。


しかし、かつてどの国よりも合理的に突っ走ったが故に、残った建築物の無機質な感じは今後10数年はまだまだ残りそうです。修一さんは、過去にそういった物を自分が作ったことへの贖罪とまで言ってはおこがましいですが、それに似たメッセージを、自らの暮らしを以て表現しているように私は感じました。

 

私はスローライフ映画は好きですが、スローライフ万歳とは思っていません。
熊や猿が日常的に現れるど田舎育ちなので、あんな映画のようなスローライフはフィクションだと思うし、修一さん夫妻の暮らしも、宝くじに当たったレベルの成功確立なんじゃないかと思う節もあります。
というか、田舎でスローライフってほぼ無理だろうな。
都心の郊外でスローライフはできるだろうけど、山が近いリアル田舎じゃほとんどサバイバルになるもんね(笑)
けれども、同じように超合理的な生活を永久に続けられるのも1つの才能、運だと思っています。
私は上京したばかりの時、いわゆるラット小屋に住みましたが、「ずっと」そこだったら多分病みます(笑)


でも、都会が嫌いな訳じゃない。むしろ超便利。好き。
じゃあ、どうやって暮らすか?

普通のスローライフ映画だと、
「ああーあの暮らしいいなー」「素敵だなー」
くらいで終わるのですが、
修一さん達の圧倒的に突き抜けた生活スタイルは強烈故に、
「暮らしとは何か」「生きるとはどういうことか」
と、自分の生活スタイル、人生への向き合い方を改めて考えさせられました。

時をおいてまた見直したいのですが、なかなかDVDにはならないようです。
Amazonとかでレンタルだけでもできるようにならないかな。
公開されている劇場も非常に少ないので、せめて配信orDVD化してくれますように。

おやすみなさい。

 

「こなす」ではなくきちんと「取り組む」人間になりたいと思いました:映画『日日是好日』

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www.nichinichimovie.jp

新年度ですが、時間をつくって映画、『日日是好日』を観てきました。
やりたいことが見つからない20歳の大学生が、お茶を習いはじめる、というお話です。
大学生役を黒木華さん、お茶の先生役が樹木希林さんが演じています。

 

主人公が通うお茶の教室に飾ってある言葉が、『日日是好日』という言葉です。
この言葉は禅語の1つです。


そのまま読むと、「毎日良い日が続いて嬉しいね」といった具合なのですが、もちろん違います。
好日の好は好悪の好ではなく、「よし、今日もこれを改善しよう」とか「よし、がんばるぞ」という決意の意味での好だそうです。
毎日、いろんなことがあるけれど、そんな日々を良い日だ、悪い日だと決めるこだわり、とらわれをさっぱり捨てきって、その日一日をただありのままに「よし、がんばろう」と生きる、という清々しい境地。
というのがこの言葉が意味するところのようです。

 


私がこの言葉と始めて出会ったのは、『日日べんとう』という漫画でした。

www.kuroyan.tokyo

 

私は、毎日朝食にお弁当、夜食をつくっている中で、どこかで食事の準備が「こなすもの」という感覚になっていました。
けれどもこの漫画を通して、主人公が日々の食事を心を込めて準備する姿を見て、自分自身のお弁当作り(と夜食、朝食作り)も人生の修行のようなものだと考えるようになりました。
一回一回が真剣勝負の場だと捉え、工夫と努力を怠らないよう心がけるようになりました。

 

映画の中でも、
・お茶の世界はそういうもの
・頭で考えずに手を動かす、そうすれば手が覚える
など、表面だけなぞると、
・思考停止状態
・機械にもできること
といった、「こなすもの」の感覚である風にも捉えてしまえるような台詞がバンバン出てきます。

けれども、黒木華演じる女子大生が、手を動かす中で自分自身が見つけた感覚がそうではない、ただ「こなす」だけでは見えない世界がその先にあるのだということを、お茶を通じて理解して行く場面は、見ているこちらも言葉に単純に表すことが出来ない、「何か」に気がつかせてくれます。

 

 

観終わった後には、
映画は所詮他人が切り取ったものなのに、お茶を習っているだけの、言ってしまえば地味なシーンだけでこんなにも深いメッセージを送ることが出来るなんて。
・この監督(映画)スゴい!
という気持ちと、
・お茶ってスゴい!
という気持ちになりました。

 

お茶に限らず、日本の「道」と名のつくお稽古って全部そういう側面があるのかもしれません。
柔道、剣道、合気道、華道、そして茶道。どの「道」もその技術自体を高めることを大切だとしつつも、それ以上にその人自身の精神性を育てる側面があります。
私は「道」と名が付くお稽古事は1つもやったことがないので、もうちょっと今の自分の生活が落ち着いたら、何かの「道」を始めてみたいな、と思いました。

 

おやすみなさい。

勉強、学習、自分磨きのモチベーションが上がった映画3選

 

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勉強に飽きたときにモチベーションアップ、リフレッシュのために映画を見ることがあります。特に映画をたくさん観るようになってから、いろんなまとめサイトの映画リストもよくチェックするようになりました。


恋愛映画とか、絶対泣ける映画、とか結構有名どころ7個+3つくらいは知らない映画だったりするので、その辺りをチェックして実際に見てみたりしています。
が、いろんなまとめがあるなかで、ずっと1つ、腑に落ちなかったのが

『勉強のモチベーションがアップする映画リストのまとめ』です。


結構たくさん観るようになったので、リストの大体が観たことがあるもの、だったのですが、
え?なんでこれで勉強のモチベーション上がるの?
私が上がらないだけで世の中の勉強家はみんなこれで上げてるの?

とすごく?な思いを持ち続けていました。
そんな小さなひっかかりを持っていた時、ふとこんな動画をツイッターで見つけました。

www.youtube.com

東大芸人さんのおすすめということでなんとなく本当にモチベーションが上がりそうです。
実際紹介された映画は納得のラインナップでしたし、私が常日頃もっていた、「あのリストおかしくないか?」という思いも自分だけではなかったことも分かりました。

自分だけがおかしいというわけではない、(というかまとめサイトたちの多くがすすめる映画はやっぱりあんまりモチベーション上がらなさそう)という確信を得たので、東大芸人さんとはちょっと違う、私が勉強・学習・自分磨きのモチベーションが上がった映画を3つまとめてみたいと思います。

 


キューティー・ブロンド

個人的に自分の中でダントツに勉強、学習のモチベーションが上がる映画です。
かわいくてファッションが大好きなブロンド美女が彼氏にふられたこと(もっと知的な女性と付き合いたいという理由で)をきっかけに、ハーバードのロースクールを目指し、そして通学するお話です。
ハーバードのロースクールに入るまでの受験勉強期のシーンもなかなか刺激的なのですが、実際に入学してから勉強に励むシーンの方が長く、受験が終わっても学び続けることの大切さと楽しさが観ている側にもめっちゃ伝わってきます。
また、彼女は法律を学ぶ以前はファッションが専攻だったのですが、それも中途半端ではなく、かなりしっかり勉強していたことによって彼女自身を救う手助けになるシーンがあったりして、どんなことでも学ぶことに無意味なことはないし、そしてやるなら徹底的に学ぶことは大切(ファッション知識が法律家になるのに不必要ということはない)ということも感じました。
1時間30分ちょっとくらいのテンポのいい映画で、かつ気持ちのいいサクセスストーリーなので間違いなく元気になれます。
特に女性は、主人公が金髪美女であることからちょっとセクハラめいた意地悪を乗り越えて社会で活躍するシーンなんかもあるので、元気とともに社会を渡り歩く勇気ももらえます。


プラダを着た悪魔

有名な映画ですね。ファッションが好きな人、仕事へのモチベーションを上げたい人、ダイエットへのモチベーションを上げたい時、ももちろん観たくなるのですが、私は全く自分が興味関心のなかった、もしくはないことに取り組まなければいけない(勉強しなければいけない)壁にぶち当たった時によく観ています。
主人公はどちらかというとガリ勉タイプでオシャレに興味がない……のに、世界的なファッション雑誌編集長のアシスタント、という仕事に就くことになります。
最初は自分がやりたいことはジャーナリストになるための経験値を得ることであり、ファッションを発信はしても自分自身がその中にハマるなんてバカバカしい、と反発するのですが、紆余曲折あった後、そこで認められるべくファッションの勉強を始めます。

この流れを観ていると、一見自分には必要ないと思うようなことでも、時として学ぶことは無駄にはならないのだなあ、というモチベーションが生まれます。


奇蹟がくれた数式

事務員の仕事をしていたインド人の数学の天才が、とある数式の解答をイギリスのケンブリッジ大学の教授に手紙で送ったことがきっかけで、ケンブリッジ大学に入り、そして共同研究をしていくストーリー。
主人公は天才だけれど、きちんとした教育を受けたことがなかったために大学で論文を書くことに苦労しつつ、最終的にはケンブリッジの最高峰トリニティカレッジの研究員となるのですが、どんなにできる(才能がある)人間であっても、それを認めてもらう(誰かに伝える)ためのスキルは磨かなければなかなか身に付かないのかもしれない、ということをこの映画を観て感じました。
天才であってもこれだけの思考の積み重ねの末に成果を上げている、そしてそんな天才でも積み重ねているくらいの量の努力を自分は積み重ねているだろうか、と自分自身へ問いかけてしまう映画です。


★おまけ

勉強するモチベーションが上がる!!と強く推す訳ではないけれど、人によっては勉強することも含めて、とりあえずモチベーションが上がると思われる映画。

『きっとうまくいく』

インド映画。舞台はインドのエンジニアを育てる大学。長いですが大学で一生懸命勉強したくなります。教育に興味がある人にもオススメ。

 

『耳をすませば』

胸キュン映画として有名なようですが、進路に悩み、決断する15歳の姿から、自分はなんのために勉強、仕事をするのか、目的を改めて考えるきっかけをもらえます。

 

『百円の恋』

勉強は全く関係ないのですが、一人の女性が堕落しきった生活から復活を遂げる映画。努力を積み重ねるシーンは運動シーンなのでダイエットのモチベーションアップにも。
また、今話題の安藤サクラさんの熱演にも注目。

 

『バケモノの子』

後半戦から主人公が勉強の楽しさに気づいて勉強に目覚めていくシーンがあり、勉強の楽しさとの出会いを思い出させられます。

 

東大芸人さんが選んだものとはちょっと違うラインナップ。

女性と男性とでもモチベーションが上がる映画って違いそうだな〜。
おやすみなさい。

アカデミー賞作品賞受賞の話題作『グリーンブック』鑑賞レポ

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gaga.ne.jp

アカデミー賞で作品賞を受賞し、話題となっている映画『グリーンブック』を観てきました。
舞台は黒人差別がまだ激しかった1962年のアメリカ。
有名なキング牧師の「私には夢がある」(I have a dream)のスピーチがあったのが1963年8月28日なので、黒人差別の真っ只中、という時代背景を理解して観たい作品です。

 

★あらすじ

舞台は1962年ニューヨーク、及び南部アメリカ。
ニューヨークのナイトクラブで用心棒を勤めるトニー・リップ(ヴィゴ・モーテンセン)はケンカの腕も、トラブルをウマく丸め込むハッタリも上手なイタリア系アメリカ人。ガサツで無学だけれど素敵な家族、仲の良い親族に恵まれていた。
ある日トニーは、「神の域の技巧」を持ち、ケネディ大統領のためにホワイトハウスでも演奏をしたことがある黒人天才ピアニスト、ドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)のコンサートツアーの運転手として雇われる。
シャーリーはまだ差別が根強く残る時代に、黒人にとって制約と危険が多い南部をあえて目指す。
粗野で無教養なイタリア系用心棒と、インテリな天才黒人ピアニストという何もかもが正反対な二人が、黒人用旅行ガイド「グリーンブック」を頼りに、ツアーへ旅経つ。
ーフィルマークス参照


★2019年にこの映画を観て思うこと

日本人で黒人差別の歴史を学ぶと言えば、キング牧師のスピーチを英語の時間に聞く、とか世界史でアメリカ史を学んだときに見聞きする、くらいでしょうか。
私もそれとアパルトヘイトの知識が少しある程度、というまあ恥ずかしい知識量です。
この映画を観て始めて「グリーンブック」という本の存在を知りました。
今の時代にもうグリーンブックはないけれど、差別がなくなったかと言えばそんなことはありません。
もちろん移民政策と差別の問題は分けて考えるべきだと思うけれど、最近の世界的な(どこの国とは言わないけれど)移民をシャットアウトする世界の流れがある現在をどう考えるべきなんだろう、ということは少なからず考えさせられました。

映画の後半になるにつれ、差別の激しい南部へと突き進むわけですが、演奏をするはずのレストランでドクター(ピアニスト)がレストランに入れてもらえないシーンがあります。
・このレストランは伝統的に黒人は入れない
・違うレストランを紹介しよう
と、さもレストランのオーナーはさも親切に、そして厳かな伝統を語るようにドクターを説得します。
伝統的に入れない、なんて、多くの日本人はそれに納得してしまいそうな台詞ですね。
郷に入りては郷に従え、でしょ?とかって。

差別ってこういうことだと思いました。
伝統という言葉を印籠に思考を停止して、それは本来どういう意味で決められたことなのか、みんなが考えなくなる状態です。

例えば相撲。
女性が土俵には上がれないということで、看護師さんだったり、自治体の代表者となった女性が不自由な思いをすることがありましたね。
もちろん相撲の歴史を考えれば伝統というのは分かりますが、
そもそもここまで相撲が商業化してしまっているのに、そこだけ都合良く(女性側からみれば)していていいの?
という視点を持つ人が増えたからこそ、持ち上がった疑問だと思います。

他にも、最近最も日本でアツく話題になっているのはLGBT関連と医学部不正入試問題(女性差別)の問題でしょうか。これに関する様々な制約も、本来なんでそんなことが決まっていたんだっけ?ってことを振り返るべき事案なんだと思います。

 

★差別が生んだ壁の存在に気づくことが出来るかどうか

最近こんなTED動画を観ました。「Why the”wrong side of the tracks” is usually the east side of cities」

www.ted.com

 

世界のそれぞれの都市は、大体街の西側が豊かで東側が貧しい、というスピーチです。
考えてみれば東京都内も西側と東側を比較すると、西側の方が不動産価格も高くてお金持ちが多いイメージで、東側は町工場が多く、庶民の町、といった雰囲気です。
東京もさらに小さく、駅単位で町をみてみると、大体駅の西側が落ち着いた住宅街の雰囲気で家賃も高めなことに対して、東側は家賃が西側より気持ち抑えめなことが多いです。
不思議!どうして?と思った人は動画を観てみてください。

(確か日本語訳されたものもあったはず!)

何が言いたいかというと、世界には前時代に築かれた様々な壁がひっそりと生活の中に隠れている、ということです。そしてこの壁は、新しいことを知ったり、経験したりすることがなければ、気がつかないまま、見過ごしてしまえることがほとんどです。
それを知った人は問題の解決に一生懸命になるけれど、それを知らない人は「あいつ、何やってんだ?」って思う訳です。
壁の存在に気づきさえすれば、少なくとも「あいつ、何やってんだ?」とは思わなくなるでしょう。自分自身が熱心になれなくても、「何か自分にできることがあればやろう」くらいには思えるようになる気がします。


★自分がいつもいるコミュニティを出るということについて

映画の中で素敵な家族、親族に囲まれたトニーは幸せそうに描かれています。トニーにとってのいつものコミュニティは居心地が良さそうで、トニーはすすんでそのコミュニティを出る気もありません。
そんなトニーはドクターの演奏旅行に同行する、という形でトニーはいつものコミュニティから離れて旅をします。
コミュニティから離れてみると、いつもと違う情報がトニーにたくさん入ってきます。
旅をしているので、物質的な
・自分が住んでいるアメリカという地は広大だなあ
・ケンタッキー州で食べるケンタッキーうまい
みたいな感想ももちろん持ちますが、ドクターといういつもは絶対に一緒にいない人種の人といることで、
・州によっては黒人が夜出歩いてはいけない法律があることを知る
・黒人が泊まる専用の宿の様子
などなど、ただ旅行をする以上に気がつくこともたくさんありました。
(そして実際に、物質的な体験よりもドクターを通して感じた精神的体験がトニーを大きく変えていきました)

違う場所に行くこと、というのは自分に全く違う刺激をくれるので、自分自身を変化させたり、何か新しいことに気がつくのに最も手っ取り早く、かつ有効な手段の1つだと思います。
けれども、例えば同じ体験であっても、それを普段自分が全く関わらないコミュニティの人と体験するということもまた、非常にインパクトが大きい経験になるのだと感じました。


★おまけ:一緒に観たい、差別問題に関する映画

せっかくこうした映画を観たので、関連して違う映画もみたいと思って調べてみました。
欧米系の差別はもちろんだけど、アジアや他の民族のもこれを機に観てみようかな。

cinema-rank.net


★おまけ:世界一周、日本縦断的な旅の意味

航空券が安くなったことと、情報をネットでとりやすくなったことから、長旅に気軽に出る人が増えたような気がします。昔、私も日本縦断ではありませんが1ヶ月くらいかけて北海道を自転車で浅く一周しました。
現地で感じることも非常に学びにはなりましたが、一番良く覚えているのは現地での人との交流と、自分自身と対話した内容だったりします。
今ではツイッターなんかで簡単に実況出来ますが、たまにはSNSを離れて自分とその土地とだけで対話する日が1日あっても面白いんじゃないかな、と思います。

 

おやすみなさい。

 

個人的にシュフ業が捗ると感じた作業用動画リスト8選

 

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どこまでも創造的であり、どこまでも作業的である
という相反する思想が混在しているシュフ業。
 
人間の生活そのもの、という基盤に位置する仕事だからこそ、「より便利にしよう」という人間のパワーがより多く注ぎ込まれてきた分野でもあると思っています。
 
食洗機やホットクック、乾燥機付洗濯機、ルンバ、などの最新家電を投入して、より合理的に家事を回すことが可能になりました。
けれどもそれだけだと、生活そのものはちょっと味気なくなりがち。
これを使って今日は何を作ろう?
これを使ってもっと素敵な暮らしは手に入らないかな?
という創造性を発揮することで、生活そのものがより豊かになっていきます。
 
そんな作業的な時間も想像的な時間も混在しているシュフ業を遂行するために、自分を上げてくれるbgmとか、自分の好きな曲をかけたりするわけですが、それさえも飽きてきてしまったわたしは最近動画(というか映画)を流すようになりました。
 
Amazonプライムや自分で持っているDVDを作業前にセット。映画が始まるのと一緒に料理や掃除を始めています。特に大量の作り置き(特にじゃがいもの皮むきとかしている時)をするときや、1ヶ月に一度のルーティンから外れた掃除をするときに大活躍中です。
 
そんな、休日にまとめてやる家事の時間のテンションを上げてくれる映画リストがこちらです。

掃除がはかどる

ハウルの動く城

あの城をどんどん掃除していくソフィーを見ていると、自分の掃除も本当に頑張れます。家を磨き上げたい、床の掃除(ワックスがけ)とかするときに流してみたら、めっちゃ頑張れました。
断捨離するときは物と向き合いながら、音楽とかはかけないほうがいい、という論もありますが、勢いよく断捨離したい時に私はこれを流しながら断捨離しまくる時もあります。私の場合は結構捗ります。
 

おおかみこどもの雨と雪

古い家をどんどん直していく様子が掃除にぴったりです。わたしはこれを流し始めると、シンクやお風呂など水場を綺麗にしたくなってきます。ついでにこれを観た後はなんかつましく暮らしたくなります。(節約のモチベーションもあがる?)
 

料理がはかどる

しあわせのパン

丁寧にスープや煮物を作るときに流しておくと、心なしか作業も丁寧になっている気がします。まだやったことないけど、お菓子やパンなど小麦を扱うものをキッチンで作業するときなんかにもちょうどいいのかもしれない。きちーんと、測ってきちーんと作りたくなる。
 

かもめ食堂

北欧の映画なのに、これもまた丁寧に煮物を作りたくなる作品。お惣菜の大量生産時にわたしの心を落ち着けてくれます。
 

深夜食堂

お酒のアテになる料理がたくさん出てくる映画。定食屋さんが映るので料理もそうだけど冷蔵庫の整理もしたくなってきます。また、たくさんの野菜を加工(各種野菜の皮むきなど)しなければいけない時にこれを流すと捗ります。ドラマもあるので飽きたらそっちを流すことも。
 

食堂かたつむり

結構不思議な料理が出てくるので、エスニックな料理など、普段あまり作らないジャンルの料理をするときにたまに流します。たくさんのスパイスも丁寧に使って料理したくなります。
 

両方がはかどる

Little Forest(春夏・秋冬)

     

個人的に一番シュフ業が捗るベスト・オブ・シュフ業作業用動画。
基本的に主人公が静かに自分の作業(料理だったり、作物の取り方、作り方だったり)を淡々と語ってくれるので、こっちも淡々と料理や家事に取り組めます。
主人公と一緒に家のことを色々やっている気分にもなれる上に、春、夏、秋、冬、と4つにわかれているので飽きずに日替わり週替わりで流し続けることもできてしまいます。
 

コクリコ坂から

最初は料理パート。中盤から後半は掃除パート、と結構きれいに分かれているので自分がやる作業によっては鑑賞しはじめる場所を変えてもいい映画。
海と一緒に料理をしていると、だんだん土鍋でご飯を炊きたくなる不思議。今週末は土鍋でご飯を炊こうかな。
 

西の魔女が死んだ

料理や掃除はもちろん、庭の手入れもしたくなる映画です。特に我が家は一軒家に住んでいるので草むしりや玄関周りの掃除なんかもマストなのですが、映画の舞台もかなり広大な庭を整備しているおばあさんが登場するので自分のやる気もめっちゃアップします。
 
 
 
 
それぞれ画面で流しているだけで、見ているわけでも聞いているわけでもないのですが、(たまにテレビ近くで作業したりすると、耳に入ってきたりちらっと目に入ったりはするけど)なぜか捗ります。あと、映画が終わるまでに終わらせよう、と思うので、1時間半から2時間の間で家事を終わらせきることができるのも嬉しい相乗効果です。
休日ダラダラ家事をすることなく、スパッと映画一本分の時間で全部終わると気持ちいいです。
 
 
個人的にこういう映画が大好きなので、邦画だけでなく洋画でも開拓したいなーと思っています。イギリスのガーデン系の映画なんかちょっと気になっています。
というわけで生活に潤いをくれるみなさんそれぞれの家事という仕事が少しでも楽しくなりますように。
おやすみなさい。