帰省したては懐かしさいっぱいの気持ちだけれど、それなりの時間が経ってくると、なんで自分はこの街を出たのか、ということを思い出し始めて、最後にはちゃんと帰る街として東京を思い描いているので不思議。
帰ってきたら懐かしい気持ちにはなるのだけれど、女の身分で大学まで行き、さらには社会人を経て結婚もし、しかし子どもを産まずに大学院に行くような自分の居場所はないのが田舎の現実でもある。
正直、昔にはやった、まだ東京で消耗しているの?という煽りはわたしには、田舎に消耗しにいくの?では?とちんぷんかんぷんだった。
今では東京であれ田舎であれ、生き方を選ばなければ消耗するのだ、ということがわかった気がするけれど。
もしも私が田舎に住むとしたら、自分の地元ではないだろうなとも思う。自分の地元ではない田舎だったらちょっと東京から来た面白いよそ者になれるけれど、自分の地元に戻ったら、どんな功績を提げてもやっぱり「所詮どこそこんちの女の子」なのだもの。
かと言ってこの映画に出てくるような女の子のようには思い切れない。
どこにいても仕事をもらえるような身分になって、好きな場所に住めるようになった頃に、自分はどこに住みたいと思っているんだろうか。
おやすみなさい。