ロシアにいるママが、外国のいる娘からの情報を信じてくれない(信じるような素振りを見せられないのかもしれないけれど)、というニュース映像を観て、ロシアに住まう方々にとっての戦争って、マクドナルドやユニクロがいなくなっていって、日常にぬっぺりと戦争がやってきている感じなのかなあ...などと考えながら、どこかで既視感があるなあと思って思い出したのがこれ。
きっと今、ロシアにはたくさんのすずさんがいるのだろうな。
個人的にはすずさんという存在について、怖いな、とも感じている。
枠の中で幸せを見つけてなんとか生きようとする姿は、美しくもあり、けれども後世からみれば、その世界を迎え入れてしまった人でもあり。
ここにひたひたと迫るのは、アレント。
「凡庸な悪」というフレーズが、すずさんを覆っていく。
私はすずさんが、この物語が、この漫画が、この映画が大好きなんだけれど、耳元でたまにアレントの囁きがきこえてくる時になんだか怖い気持ちになる。
おやすみなさい。