働き始める前、そして上京する前、というのは働く女性のドラマやマンガを観て、その生態について「謎」がいっぱいでした。
というのもハイパー田舎で育った自分としては、身近な働いている女性と言えば、ほぼ農家でしたし。
『働きマン』 『サプリ』
『いつかティファニーで朝食を』
関係ないですが、最近流行ってる感じのドラマやマンガの主人公達と結構対照的ですね(笑)
『ワカコ酒』 『逃げるは恥だが役に立つ』
『東京タラレバ娘』
ちょっと前までは、ガシガシ働くキャリア女子をターゲットにしたマンガが多かった印象ですが、こうして最近の傾向を見ると、仕事に走るよりも趣味を大事にして趣味が中心の生活をしている様子が描かれていたり、そもそも定職にちゃんとつけないという問題を取り上げていたり、そこそこお仕事もしているけれど、やっぱり女としての幸せも追い求めたいよね、みたいなストーリーが描かれていたり。
仕事第一ではない女性も世の中にいるんだよっていうところでしょうか。
さて、『働きマン』や『サプリ』、『いつかティファニーで朝食を』に限らず、ドラマを観ていても、東京を知らないうちには共感できない事もたくさんあって、あまりドラマを見る事もありませんでした。
共感できていなかった、というよりも、想像が難しかったのはこんなこと。
・こんなに職場で恋愛ごとが発生するの?仕事は?
・そもそも東京に住んでるってだけで、それはそれで幸せってわけでもないの?田舎にいても希望が見えないし。
・あれだけ人のいる場所に住んでいれば、各方面へのチャンスなんてめっちゃ落ちてそうだけどそうでもないの?
・各種駅の関係性、場所のイメージがつかない為、青山とか言われてもピンと来ない。
・みんなめっちゃカフェ行ってる。いいなー。
・みんな毎晩のように飲んでる?楽しそう!
・終電まで飲むと男がらみの何かが起きてしまうの?
上京してから、これらのことは自分に起きずとも周囲に起こったりして、ああ、ドラマみたいなことって本当にあるんだな、と思った次第です。
恋愛の基本は職場だし(趣味がある人はもちろんそっち方面だけど、意外とこれっていう趣味がしっかりある人って少ない)、東京に住んでいる人は東京に住んでいる人なりの悩みもある。
ふと、この映画を思い出しました。
そう、『かもめ食堂』
この映画の途中で、夫に浮気されて傷つき、お酒に逃げる中年の女性(フィンランド人)が登場するのですが、そんな彼女を介抱しながら、日本からフィンランドにやってきた女性の一人(片桐はいり)が、
森や湖に囲まれて、のんびりしているこの国でも、こんな風に悩む人もいるんだなあ、
みたいなことを呟くのですが、まさにこれ。
どこにいても、その時その場所での悩みっていうのはあるもんで、それは比べられる事ではないってことなんだと思います。
というわけで、東京に住む人、田舎に住む人、どちらにも色々悩みはある訳で、簡単に、東京は良いよね、とも田舎はいいよね、とも言えないし、
そして舞台が基本的に都会であるドラマやマンガの女性の気持ちは、やっぱり一度都会に住んでみないと、細かいニュアンスまではよく分からなかったりするんですね。