くろやんの日記

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【ミニマリスト研究記】(1)日本最古のミニマリストは誰?

 

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ミニマリスト、断捨離、シンプリストの違いがよくわからなくて調べ始めたら、由来情報を求めて気がつけばブッタまで遡っていました。(遡り過ぎ)

自分なりにミニマリストって結局なんなの? ということについて調べたことをまとめてみたので、何回かに分けて記録しておこうと思います。

一回目は、私が遡り過ぎた果てに辿り着いた、「日本最古のミニマリストは誰?」というテーマです。

 

そもそもミニマリストって?

ミニマリストという言葉とその意味

はてなでブログを始めてから、『ミニマリスト』という言葉をよく目にするようになりました。weblioで意味を調べてみるとこんな感じ。

www.weblio.jp

ざっくり言うと、お部屋が引っ越した様子のままのように何もない状態、くらいモノがない、みたいな人のことを言うみたいです。

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ネットで調べて出てくる有名なミニマリストさん

ミニマリストしぶさん

ミニマリストって検索すると上の方に出て来る方。メディア出演も多数。

sibu2.com

 

佐々木典士さん

サイトクリエイティブディレクターの沼畑直樹さんと一緒につくったもののようです。『ぼくたちに、もうモノは必要ない』の人。

minimalism.jp

 

おふみさん

汚部屋から進化して行く様子をほっこりする絵と一緒に紹介されているブログ。書籍もたくさん出されている。

mount-hayashi.hatenablog.com

 

ミニマリストの登場

アメリカ(海外)も日本も注目され始めは大体リーマンショック辺りから

現在の意味でのミニマリスト。日本では断捨離(2010年の流行語に選ばれた)の後に、登場し始めたようです。

2010年頃と言えば、リーマンショックのあたりですね。それまで高度経済成長の流れでモノを所有する豊かさという価値観が主流だった訳ですが、リーマンショックと日本では東日本大震災を機に、「本当に大切な物って何だっけ?」という問いかけを自身にする人が多くなったのかもしれません。

 

精神的な豊かさ・シェアリングについて考えるようになった

あの震災やら不景気やらの辺りから、家族との時間大事だよね、とか、自分自身が幸せを感じて生きること大事だよね、みたいな精神的な豊かさへの注目度もアップした気がします。

思えばシェアリングエコノミーもリーマン後、震災後から注目されていますし、この辺りで「所有→シェア」という価値観が浸透し始めたからこそ、ミニマリストという存在が生まれたのかもしれませんね。

(買い物・消費大国のアメリカでもリーマンショックを機に、ミニマリストが注目されて、関連書籍が出版されたりしている)

 

 

「断捨離」「ミニマリスト」「シンプリスト」の違い

断捨離

日本で最初に登場したのは、やましたひでこさんの「断捨離」これは2010年に流行語にも選ばれています。同じ年の12月にはこんまりさんの「片付けの魔法」も出版されています。

その後、片付け本で有名なこんまりさんが2015年4月にアメリカの雑誌TIMEでThe 100 Most Influential People(世界でもっとも影響力のある 100人)の一人に選ばれたところから、断捨離を含む片付けるという分野が一気に注目されたような気がします。

 ここまでは「断捨離」の話。

断捨離はあくまでも、自分にとって適切な量であり、そこにはミニマムという概念もマキシムという概念も基本的にはない、というのが主となっているそうです。

(ファッションの仕事をしているのに、クローゼットを空っぽにはしないよね、とうようなことだと思います)

 

ミニマリスト

ミニマリスト」は文字通り、もっている物を最小限にするというもの。ちょっと過激に言うと、合理性をどこまでも突き詰めた感じ。スティーブジョブズザッカーバーグが決断回数を減らす為に毎日同じ服しかきない、というのを、ファッションに限らず生活のすべてで実践する人達、なのかもしれません。

クローゼットだけでなく、キッチンも、寝室も、バスルームも、本当にすべてが最小限。仕事柄もしくは趣向上ミニマリストになれない人はたくさんいるような気もしました。

 

シンプリスト

「シンプリスト」案外、現在ミニマリストを名乗っている人達の多数はこれに当てはまるし、これを目指しているのかな、と感じた概念。断捨離をした上で統一感のある部屋を目指す、という意味の人達だそうです。

あくまでも生活感は大切にするようなので、人が暮らしている息づかいが出てくる"家作り"が好き、とかそういう人はここに当てはまるのかな、と思ったり。

というか、なんとなくイメージだけでミニマリストになりたい!とか思ってたけど、正しくは「シンプリスト」になりたいのかもしれない。

 

 

日本最古のミニマリストは結局誰?

究極的にはブッタ

ミニマリストとか断捨離とかシンプリストとかの概念について調べていると連想してしまうのが、「お坊さん」とか「わび・さび」とか「銀閣寺」とか。

(よくよく調べてみると、「わび・さび」は何に対して美しいと感じるか、という精神性の方向なのでちょっと違うかも?)

そしてお坊さんと言えば、ブッタ。

  

彼は国家権力を断捨離した人。国家権力を断捨離ってすごいパワーワード(笑)権力だけでなく、家族を含めあらゆる執着を手放した最強断捨離アンですね。

 

もう少し身近なところまで遡ると、鴨長明平安時代末期〜鎌倉時代初期)

ブッタってそもそも外国の人だし、ちょっと年代が離れ過ぎているし、やっていることも何だか人間離れしていて真似できる気がしません。

もう少し近しい人を、というところだと、鴨長明あたりかなと思いました。

日本三大随筆『方丈記』の作者でもあります。

手作りの方丈庵(四畳半の移動式の家)にて、一人琵琶を弾いたり、歌ったりして生活している様子が描かれているわけですが、この生活様式、ほぼミニマリストではありませんか?

鴨長明自身も大きな天災に見舞われたり、リーマンショックなんて屁のカッパ、くらいの大きなキャリアチェンジ(高級官僚から歌人)をさせられていたり、色々あって最後にいきついたのが『方丈記』…世の中色々あるけれど、自分の心一つあればとりあえず楽しいよ、というのが、現代の私達にも繋がるところがある気がします。

 

さて、今回はミニマリストってそもそも何?ってところと、日本で一番古いミニマリストは誰ってことについて、自分なりに調べてみたことをまとめてみました。

鴨長明は調べれば調べる程、ミニマリストでしかなかったです(笑)

方丈記もちゃんと読み切ったことなかったんですが、これを機にちゃんと読んでみようかな、と思いました。

岩波文庫に飛び込む勇気はないので、この辺のライトな奴から挑戦してみたいと思います。

 

ではおやすみなさい。 

 

追記:

人によってはちょっと過激な印象もあるミニマリスト

元々「ミニマリスト」という言葉はロシアの社会主義派の一派で、ロシア社会革命党内における妥協的な穏便分子たちを指す言葉でもあったそうです。

これは面白い発見でした。 

最小限綱領派と訳す。最小限度の要求を掲げる社会主義者の一派をいう。かつてロシア社会革命党内の妥協的な穏健分子がこう呼ばれた。またこの反対にすべてを要求し,決して妥協しようとしない一派がマキシマリスト maximalist (最大限綱領派) と呼ばれた。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報