くろやんの日記

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人類が生き残る為に最も有力な力は”好奇心”?

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www.nhk.or.jp

たまたまテレビをつけると、NHKのドキュメンタリー『人類誕生』という番組がやっていました。

人類史について何回かに分けて、高橋一生さんのガイドで進んで行く番組は興味深く、気がつくと番組が終わるまで見入ってしまっていました。

NHKってこういう番組作るの上手いし、面白いし、教養も深まるから、私は受信料払っても良いよって、ホントこういう時は思います。(受信料分でもうちょっとオンデマンド観放題が安くならないかなあ、とは思う)

 

 

今回のテーマは、日本人がどこからやってきたのか、という回でした。

冷静に考えたら満足に船もない時代に、日本という海に囲まれた島国に辿り着くってめっちゃすごい偉業。遠泳とかしたことある人なら分かると思うけど、海って結構果てしないし、サメとかくじらとか、海の障害物は結構多い。

今現在、日本が移民問題とかに悩まされていないのって、そもそも海に囲まれていて辿り着くのが困難っていうポイントが一つあるけれど、最初に辿り着いた私達のご先祖様はその困難を乗り越えた人達。運もいいし、体力もあったんだろうな。

 

 

日本列島に辿り着くルートは北の大陸から北海道に上陸するルートと、南は沖縄の島に辿り着いてそこから本州を目指すルート。それぞれに乗り越えなければいけない障がいがあり、そして日本列島を目指すことは一大プロジェクトだったようです。

 

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北の大陸ではどのように寒さの対策をするか、ということがポイントだったようです。

その寒さ対策をする上で最も重要な発明品の一つが縫い針。動物の骨を丁寧に削って、縫い針を作り、暖かい防寒具を作ることができるようになったことで、寒いところでも長時間動けるようになり、日本列島を来たから目指すことができるようになったとのこと。

南からは船で日本列島を目指します。そのためには長距離航海が可能で推進力のある船が必要でした。

船を何の素材で作ったのか?ということを日本の考古学者が研究している様子もピックアップされました。

様々な研究を経て、最もポイントになった発明品は斧であることが判明。斧を使って大きな木を切り倒し、さらに木をくり抜いて船の形を作り上げたそう。

実際に当時にしか使えない道具のみで船を作り上げ、島から島へ渡る実験映像はなかなか面白かったです。

 

 

 

それぞれ知恵を絞り、様々な発明品を駆使してついに辿り着く流れを見ながら、「生き物として強い人類とは?」ということについて考えさせられました。

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北からであっても、南からであっても、道具を作ってそこから必要なものを生み出す為にはたくさんの人手と時間が必要でした。

現代のように人間の子供が無事に生まれてくることが保証されている時代ではないので、人手の確保はそのままその集落の強さに、という部分は現代のGDPと同じだなあ、なんて思いました。(人口が多ければ総生産量は多くなる)

じゃあ、生き物として強い人類って「繁殖力」が高いこと?

確かにアメリカも中国も大きな国だし、パワーもある。日本だって人口が多かった時代はジャパンアズナンバーワンを謳歌しました。

けれどもそれだけでは、持続率が悪そうです。昔の人類は色々な場所に移り住むことによって、一つの部族が病気やら自然災害で絶滅しても、他の場所で生き続けている、という方法で完全に部族が絶滅することを結果的にさけることになりました。

現代人も、色々な場所に行ったり、多様な経験(語学や能力)を積むことによって様々な環境(外国、他の業種)に対する適応力を上げて、それぞれ生き残ろうとしています。

「繁殖力」は大事だけど、最も大事とは言えなさそうです。

 

じゃあ色々なものを発明できる発想力」や「技術」

これも大事だけど、そもそもの「発想力」や「技術」の向上を支えた「好奇心」こそが、人類がもつ生き物としての強み、なのではないかなあ、と思いました。

 

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死ぬかもしれない確立が高い、誰かが誉めてくれる訳でもない、にも関わらず昔の人類がまだ見ぬ東の果ての地を目指そうとしたモチベーションは、「太陽が昇る方向には一体何があるのだろう」「太陽が昇って来る先には何があるのだろう」という「好奇心」が根底にありました。

私達って、個体差はあれど好奇心だけで自分の命を賭けられる生き物ってことです。

 

 

現代でも、好奇心をもって色々な行動を取って、学習を重ねた人ほど世の中を楽に(というか賢く、できるかぎり最小限の負担で)生活していて、そういう人が残した子や孫はまたそれを繰り返して(繰り返さない人もいるけど)、そういう子は“太い実家“に支えられて、端から見ると人生イージーモード、という面があります。

実際東大に在籍する学生の親の平均年収も高い、みたいなデータが出てましたし。(教育格差に関する調査の一つだったかな)

 

 

日本人がナンバーワンになれる時代を迎えることができたのって、過去に、新しいことに挑戦し続けた努力ボーナス(島国で他国から干渉されにくい環境の確保)という面があったからかしら、なんてこともふと頭をよぎりました。

 

 

ヒトの11番染色体は好奇心の遺伝子らしいです。移動を繰り返した民族と定住型の民族とでその形に違いがあるのだとか。また、ヒトを有色人種と白人とで分類した時、有色人種中日本人だけが革新的な技術・見知らぬものに対する好奇心が恐怖に打ち勝っている、という見解をする歴史学者もいるそうです。最新技術を恐れず、とりあえず何にでも興味関心を持って近づくという行動を取る人が多かったのだとか。

それも、命を賭して太陽の方角へと海に出るほどの強烈なご先祖がいたと思うと、日本人がそういう性質あるという説も、確かにとも思ったり。

 

 

何はともあれ、改めて”好奇心”って結構大事そうって思えたので、今後も大切にして生きてみたいと思います。