くろやんの日記

思考・映画・ごはん・旅・自転車・読書・ライフハックのメモ帳

自分自身を見失いかけた時に観る映画10選

 

3月になると人はナーバスになるのでしょうか。

それとも、私だけでしょうか(笑)

暖かくなってくると、寒いときよりも行動量が増えていくのか、3月のスケジュール帳は久しぶりに隙き間がありません。

自分と向き合う時間が減るせいか、環境が新しくなるせいか、この時期はすごく前向きで自分探しをしている映画がなぜか観たくなる。

 

というわけで、個人的に『自分自身を見失いかけた時に観る映画』を10作品、選んでみました。

 

1.生きること、食べることの原点を見直す『little forest夏秋、冬春』

  

岩手県のとある小さな村、小森に住む女の子が主人公。自然と向き合う中で、人との向き合い方を見つめ直していく作品。

NHK朝ドラ『あまちゃん』であきちゃん役をやっていた橋本愛さんが主演。

見所としては、みんなが夢見る田舎の生活の中で作られる田舎料理(とれたての魚、米、野菜、山菜)と、それを処理する大変な現実もきちんと描かれている点。

食べ物ってこうして、農家を始め田舎の人が手間ひまかけて作り上げたものである、ということを改めて考えさせられる。

私としては共感ポイントがものすごく多い作品。田舎のリアルがかなり表現されている。例えば田舎の人間は、近所に美味しい物がないと基本自分で作る。

私も実家を出るまで、ピザは自分の家で発酵させて焼いていたし、栗を始め、木の実、山菜は自分で採ってくるもので、買うものではなかった。

草刈りと雪かきは素人っぽさがあるのもまた味があって素敵。一つ一つのエピソードが短くまとめられているので、ながら観もいける。

 

 

2.理不尽と戦い疲れても、世界はまだ広い『かもめ食堂

フィンランドに行った後、これを観ました。フィンランドの首都、ヘルシンキで食堂を営む主人公の女性、他、人生色々あった女性達が集まって広がるストーリー。

原作の小説も元気がもらえる一作。

どんなに大変で、理不尽なことがあっても、日本からこんな場所まで来てしまえば、何かが変わるかもしれないよねっていうメッセージを私はキャッチして、とある思い出を思い出した。

 

超ど田舎暮らしをしていた小学生時代、たまたま近所に夏休みの度に東京から遊びにくる同い年の女の子がいた。

私にとってその子は東京のキラキラを教えてくれるちょっとしたアイドルのようだった。本屋のない田舎暮らしで、初めて「ちゃお」や「なかよし」という月刊誌の存在を教えてくれて、読まなくなったマンガを私にくれた。

テレ東限定でやってたアニメの話とか、雑誌でしか知らないおはスタという番組の内容も彼女から聞いて、東京への憧れを募らせた。

一方的に教わる関係というわけでもなく、私達は仲がよかった。大人になって、私が上京してからはたまに一緒にランチに行く。

最近彼女について、母から聞いた話が、この『かもめ食堂』と重なったのだ。当時、東京では各学校で「いじめ」が問題になり始めていた。

東京のその友達がいる学校でも、やっぱりいじわるをする子がいたようで、友達のお母さんは大層心配していたようだ。けれども、どんなに学校でいじめられても、この東京から遠く離れた田舎に仲良しの子がいる、というだけで、どんなに辛くなっても一人じゃない、と思って欲しい、と考え、必ず毎年、中学に上がって部活が忙しくなるまでは夏休みに田舎に来ていた、とのこと。

それは私の母も逆のことを思っていたようだ。田舎という狭い場所で、いじわるな子がいなかったわけではない。都会よりも逃げ場がない田舎で、私の母は母で逃げ場としてそういうつながりを大切にしていたようだ。

 

というわけで、『かもめ食堂』もそんな逃げ場、みたいな存在になっているようなところがある。私もたまに『かもめ食堂』を逃げ場にしている(笑)

 

3.本当に自分が大切にしたいことを思い出す『しあわせのパン』

人生にちょっぴり迷子になった人たちが行き着く場所は、北海道月浦にあるパンカフェ。ちょっぴりファンタジーテイスト。

これを観て、田舎暮らしに憧れを持ってはいけない作品(笑)

迷えるカフェを訪れる客達に、人生との向き合い方、を教わる作品。若い人もお年寄りも、小さい子も大人でも、それぞれに向き合う方は違うけれど、向き合う先にはきちんと何かが見えてくる。

大切にしたいことを見つけることは大変だけど、一人ではなく誰かと一緒ならきっとできるよ、と元気づけられる作品。

そして個人的に、私は沖縄より北海道派です(笑)

 

4.時には傲慢に、貪欲に、我が道を『セックス・アンド・ザ・シティ

  

1も2も。時には欲望のまま、わがままに生きたい、という気持ちを発散させてもらえる作品。ニューヨーカーらしく、派手に遊ぶ彼女達のパワフルなこと。結婚式や独身パーティー、そのなぐさめ旅行の豪華さは、ああ、人生一度くらいはやってみたいことだなあ、と思ったり。

暴飲暴食をしそうになったときは、ちょっといいワインに、チーズと高級ポテチを準備して、これらをお供にこの映画を観ると、だいぶ気持ちが収まる、という私にとって鎮静剤的な役割を果たしています。

自分よりはちゃめちゃな人達を観ると、落ち着くもんですね。

 

 

5.確かに、きっと、うまくいく『きっとうまくいく』(All is well)

どんなにどん底のときでも、どこかにチャンスはきっとある。そんな元気をもらえる作品。インド映画でダンスや歌があって、シリアスなシーンもありますが、基本的には楽しい作品。個人的には脚本としてもどんでん返しがいくつもあってとても面白く見ることができた。

作中に度々出てきて、かつタイトルでもある『All is well』という言葉は、普段からも使える言葉。

観た後、自分自身にも、『大丈夫、なんとかなるよ』って言われているような気分になれる。

 

 

6.果てしない道でもいつかどこかに辿り着く『グッド・ライ〜一番易しい嘘〜』

アメリカで、ロスト・ボーイズと呼ばれたスーダン難民達の話。アメリカと難民の関係性と、難民問題に関することの勉強にもなる。

注目は物語冒頭で、難民キャンプに辿り着くまでの道程を描くシーン。苦労とか悲しみ、辛さは比べられる物ではないけれど、何千キロという舗装されていない道を、着の身着のまま、裸足でただひたすら歩く姿を観ると、自分の悩みや苦しみが小さく見えてきて、もう少し頑張ろう、違うやり方を考えよう、と違う視点で考える余裕が頭の中にできる。

彼らはアメリカに渡ってからも苦労が絶えない。けれども、暮らしとは裕福になることは幸せへの1ピースにはなりえても、全てにはなり得ない、ということも語っている。

 

 

7.自分にとっての譲れないものは何だろう『プラダを着た悪魔

もしも鬼上司と出会ったら、それは自分の人生と向き合いなさい、という神様からのメッセージなのかもしれない。と私はこの映画を観た後、理不尽な人と出会うたびに、そう思うことにしました。

勝手に『神人事』って私は呼んでます(笑)

やめるも一つ、とりあえず一生懸命やるも一つ、続けるのも一つ、どの選択にも共通して言えるのは、それは自分自身が生きたい人生か、ということ。

そんな人生における譲れない物を考えさせられます。

 

 

8.積み上げた先に、どん底からの逆転は必ずある『ショーシャンクの空に

どん底の描き方は色々あるけれど、フィクションに限れば主人公がどん底に落ちる映画ランキングベスト5には入る気がするし、そのどん底までの落差はノンフィクションとも肩を並べられる落差なんじゃないかと思っています。

どん底の牢獄生活の中でも垣間見える輝きも美しいのですが、なんと言ってもラストシーンの太平洋の開放感はすごい。

古い映画で映像も古いのに、私の中ではこの映画に出てくる海が最も美しく撮れた海、に見えるんですよね。

 

 

9.まだ、探す時間は山ほどある『最高の人生の見つけ方

タイトル通り、自分自身を見失いかけたら探しましょう、というわけで、具体的に探しにいくお年寄り二人の行動力溢れるシーンには、自分自身も奮起させられます。

人生はどこからでも始められるし、その始め方の具体的なやり方までも映画で描かれているので、終わった後はそれを実践してみたり。

私もこれを観てから、ルーティン的に毎年12月31日と1月1日にかけて、やりたいことリスト100を更新します。 

 

 

10.最も単純なことが最も難しい『イエスマン

どんな誘いにも絶対に乗らない男が、とあるセミナーに言って、全てに「イエス」と応え始めてから人生が変わる、というストーリー。

単純なことだけど、とても難しい習慣なのかもしれない、と考えさせられる。普段運が向いてない、とかついてないって言う人って、端から見るとそういう風に繋がる行動を取っているって、見えるもんだったりする。

最後に、「イエス」を言い過ぎて失敗する場面が描かれているのもとてもいい映画。よくある、宗教的にイエスを言い続ければ良い、という訳ではない、という部分にもきちんと言及している。

たまに出会う、『お楽しみ様です』系の人達は、もちろんそれはそれでいいけれど、それはマイナスを0に戻すための要素が強いこともきちんと理解していないと、気がついたらこの映画の主人公がそうであったように、大切な人を失いかねない。

 

並べてみたら、10選以上でて来た中で自分なりにリストアップ。

時代や自分の年齢によって変化する気もするけれど、とりあえず今の私の精神衛生を保ってくれる映画達はこんなかんじでした。