LINEやメッセンジャーが主流になってから、連絡先アプリを開くのはとんとご無沙汰になっている。
あの頃はまだスマホに切り替える直前だったから、地震があって、電波が繋がるようになるとたくさんのメールが届いた。
全国各地に散らばる友人達からの生存確認メールに1つ1つ、丁寧に返信をした。
生きてるよ、って返信する機会なんてこれっきりがいいな。
返信を一通り終えた後、アドレス帳を眺めて、同じく被害があったであろう地域にいる友達にメールを送った。
返事があったのもあったけれど、ずっとそのまま、春になっても返事がない友達もいた。
ケータイが流されて、そのまま機種変した、とかであってほしい、と心の底から願ったまま。
それ以降は怖くてメッセージを送ることができていない。
今日、久しぶりに連絡帳アプリを起動した。もうみんなほとんど、LINEやメッセンジャーでしかやりとりがない。
格安スマホに変えちゃったりして、キャリアが変わっただろうから、ここにあるメールアドレスももう殆どが繋がらないアドレスだろう。
あの日は少しだった繋がらないアドレス達も、林に木が生えて森になるように増えて、繋がらないアドレスだらけになった。
直接会う友達もいれば、facebookで近況報告を聞くだけの友達もいるし、どこで何をしているのかさえ知らない友達もいる。
また、明日から私は連絡帳なんて起動しないのだろう。