くろやんの日記

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猫派?犬派?終わらない派閥論争の終結点

今週のお題「ねこ」

 

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実家では犬を飼っていた。

都心部で捨て犬としてうろうろしていたところを、父の友人が発見し、保護。飼える人を探していたときに、父が声をかけられた。

父は犬や猫といったペットをあまり好んでいなかったが、結婚相手である母が犬や猫好きだったことを覚えていて、最後の最後で父に声がかかったらしい。

捨て犬なのでもちろん既に成犬。おすわりと待てができるが、とにかくよく吠える犬で、それが都会では近所迷惑になって捨てられたのでは?とまで言われていた。

見た目はパトラッシュのようなもふもふとした毛(色は白と茶。もう少し大きかったら本当にパトラッシュ)。中型犬と大型犬の間サイズくらいの、雑種のメスだった。

 

吠える犬だったので、父の友人は田舎に住んでいる友人に声をかけて回っていたらしい。けれども貰い手が中々つかず、最終的には母の犬を飼いたい、という夢を後押しするためと、その犬がほえるが、すでに待てとおすわりができる躾けられた犬、という友人の営業トークで、犬は我が家にやってくことになった。

 

我が家であればご近所さんも犬を飼っていて、向こうも夜中中吠えまくっていても、トラブルになったことはないし、我が家も特に気にしていない。さらに熊やイノシシ避けにもなるかもしれない、みたいな思惑もあったようだ。

 

そんなこんなで犬は我が家にやってきた。

宅急便かなにかで届いたのだが、「活犬」という表記をされて届いたエピソードは、未だに我が家の笑いネタの一つだ。魚かよって(笑)

 

パトラッシュに似た犬は本当によく吠えたが、何かにおびえて、というよりは構って欲しくて吠えているようだった。

散歩も大好きで、私や弟が当番のときは、田んぼのあぜ道で好きなように走ろうぜってダッシュしまくったりもした。犬も私達も疲れるまで走った。

基本的には外で飼っていたが、雪があまりにも多いときは部屋の玄関に入れた。父が率先していれた。元々、犬小屋の上にさらに屋根付きの小屋を作っていたところに入れていたから、雪に埋まる心配はさほどしていなかったのだが、父が一番心配して、そして父がいれた。

(子ども達的には嬉しかった)

寒い日は肉を食って活力を付けさせた方がいいんじゃないか、と寒さ厳しい日は父が肉を焼いて与えており、一番犬を飼うことに反対だった父が犬に一番好かれた。(結構あるあるみたいですね(笑))

 

私と母が主にかわいがっていたのだが、飼い主に似るとはよく言ったもので、ちょっとドジな私と母に似て、散歩中、何もないところで転んだり、(犬の転ぶ姿を見たのは後にも先にも、まだこの子だけ)雪を落とす側溝の小さな足に片足を突っ込んでしまって、軽いねんざ状態になり、しばらく足を引きずることになったり。

心配な部分も合ったけれどとにかく可愛かった。

 

犬は強さも見せてくれた。母が作り上げた畑にやってきた猿、キツネ、狸、そしてイノシシたちを追い払った。よく吠えるのと、少し身体が大きいことが功を奏した。

特に狸との決戦はすごかった。犬は野生に戻ったような俊敏な動きで狸と対決し、勝てないとふんだ狸は森へ帰っていった。

決戦の次の日の朝、犬には父が焼いた肉が与えられた。

 

犬が我が家にいたのは、私が小学校の高学年くらいのときから高校に上がったくらいまでだった。

猫も好きだったけれど、飼ったことで犬も好きになった。

 

結婚してみると、夫は猫派で、実家では猫を飼っている家だった。都会だと、猫の方が楽なのかもしれない。散歩の必要がないから。

夫曰く、猫のツンデレなところが好きらしい。決して媚びないその姿が好感が持てるとのこと。

私はどちらかといえば一緒に楽しめたり、呼んだら来てくれる方が好きだから、犬派かもしれない。と思っていたら、夫の実家に新しくやってきた猫が犬みたいな猫で、呼んだら鳴いて返事をするし、撫でて欲しいと積極的。

その猫を見ていると、何だか猫もいいなと思えてくるんだから、とどのつまり犬だろうが猫だろうが、どっちでもいいけれど、やっぱり大事なのはその犬や猫がもっている性格なのかもしれない。

人間だって、一緒にいる友達は自分と性格が合うやつがいい。

きっと動物も一緒だ。

 

子どもたちがすっかり自立して、母は再び動物を飼おうと画策しているようだ。

犬を一度飼って、意外と面白かったのと、畑を守るというお役に立った一面をみて、父も犬には寛容になった。(猫は未だに飼う意味が分からないと言っている。ただ、都会にいると、猫のゴキブリやネズミと戦ってくれる一面の方が貴重に思える)

 

ただ、自分たちの年齢だったり、旅行に行くときの預け先であったり、猫であっても犬であっても共通の悩みが色々とある。

 

そんな、猫か犬か迷い、終わらなかった母の悩みは最近解決されたそうだ。

ついに、猫派か犬派か、終わらないと思われた論争に終結が打たれたのかと、その結論を聞いたところ、思いも寄らない回答だった。

 

結局どっちを飼うことにしたの?

 

母「あ、ロボットにしようかとおもう。アイボ。今は犬しか出てないから犬ってことになるのかしら。旅行のときは電源を切っておけば良いし」

 

時代を感じる回答に、いつの日か、そもそも動物を飼うという選択肢の中に、ロボット、というものが普通に登場する日も近いと感じた。