映画ネタなのでネタバレ注意です。
実はあの宮崎駿監督の初監督アニメ映画なんですね。これでデビューしていたとは...
そう思ってみると、遺跡の描き方とか、あと飛行機のシーンのこだわりとか、気になってついチェックしてしまいました。飛行機の描き方はさすがですね。
建物や人に飛行機が近づいたときの様子の画角って言えば良いんでしょうか、どこから見た絵を撮るか(描くか)っていうセンスがきっと良いんだろうなあと思いました。絵なのにあの臨場感はやっぱりすごい。
さて、原作ルパンファンからは、色々いいけど、ルパンがかっこ良すぎる(いい人すぎる)、みたいなクレームが入ったりなかったりするそうなんですが、今回のルパンに限らず、宮崎監督が描く大人ってみんなすごくかっこいいな、と思いました。
(悪役ではない大人に限りますが(笑))
(いや、悪役でもムスカ様はかっこいい、とか例外もありそうですが)
宮崎監督が描く作品のほとんどって、十代が主人公。
彼らはみんな大冒険を乗り越えて、世界に対して対峙する立場として描かれている事も多い。
個人的には、「十代は思いきり冒険せよ」という宮崎監督からのメッセージなのかなあ、と受け取っています。アホやってもバカやっても、十代だしなって周りも寛容になれるし、十代でしか感じられないものや、十代のときにしか持っていない感性っていうのがあるとも思います。
けれども二十代以降のいわゆる大人な人達はすごくかっこいいです。
まず、代表者はこの人でしょう。
『紅の豚』のポルコ
ポルコ以外でも、ジーナさんも素敵なヒロイン。
それから
『風の谷のナウシカ』のクシャナ クシャナの画像は検索してください...
ナウシカと方向性は違えど、民からの信頼を集めるカリスマ性には私も惚れそうです。
『天空の城ラピュタ』のドーラ
この人が主人公でも十分物語は成立する気がする、と思っているという日記を以前に書きました(笑)
「30秒で支度しな」はもう偉人の名言として登録したいくらい。
他にもあげたらきりがないくらい、サブキャラにもかっこいい大人キャラ、というのが宮崎監督作品にはいっぱい。
なぜかっこいいのか、かっこよくみえるのか。
これらの登場人物に共通していることを考えてみました。
・自分自身の信念(貫き通したいもの)を一本持っていて、人間としての芯ができている(子ども、十代は逆にこれがない故に柔軟とも言える)
・芯が通っているので、当たり前だけどきちんと自立している。(社会に対しても家族に対しても)
思えば、『風立ちぬ』の主人公達も、描かれていたのは学生ですが、終盤の頃は二人とも芯がきちんとあって、すごく素敵な大人に見えました。
ムスカ大佐もある意味芯が通っているので、なんだか格好良く見えてしまう面もあるのでしょう。(ただ個人的にはラピュタという存在に対して依存しているので、真に自立はしていないのかもしれない、と思う。そこが悪役の宿命?)
子ども達に向けて、ああいう大人になりたいっていう理想像を植え付けているのを狙っているんだとしたらすごいなあ。