私の今年の目標は映画を100本観ること。なんとかきちんと達成しました。
夏休みの宿題は七月の最初の一週間で終わらせたり、課題は割と計画的に進める性格だった気がするのですが、この目標を達成するために、12月はお休みの日に1日3本観る、なんていう日もあったので、来年はもっと計画的に定期的に観たいですね。
というか、案外自分は計画的な性格でもないのかもしれない、という新たな発見にもなりました。
見た映画は全てフィルマークスというアプリで記録していました。
SNS形式で、インスタやTwitterのように面白いレビューを書き続けている人や友達をフォローしたり、フォローされたりする機能があります。
100本観る、と宣言した友達がフォロワーとしていたので、いい監視役効果が発揮されて達成で来た感はあります。本も年間100冊を掲げたのにちょっと厳しかったので、来年は記録アプリを変えよう。
さて、100本観たと言えど、映画に関しては素人。観た映画も、ジャンルはバラバラ。そんな100本だけど、その中でよかった10本を記録していこうと思う。
1:きっと、うまくいく
英題はAll is well
インド映画ということもあり長いです。2時間51分。けれどもその長さを感じさせないくらい面白かったです。
話しの中心は工科大学に入学したある3人の大学生の学生時代の英雄譚。いろいろやらかします。意地悪な教授と戦ったり、教授に媚を売る学生をやっつけたり、学生がいろいろおばかをする話しはどの国も共通して面白いですね。
そのおばかの中に、感動も恋愛もそしてインドの教育問題が詰まっていて、一言で面白かった、では片付かない、深い映画でした。インドでは詰め込み教育の末に自殺に追い込まれる学生が描かれるシーンもあったりして、日本も人ごとではないように感じました。
2:コッホ先生と僕らの革命
映画のパッケージを見ると、コッホ先生が亡くなったかのような感じになっていますが、そういう映画ではありません(笑)
「サッカーを愛する全ての者に捧ぐ」という副題をつけたいと思った映画。ドイツのサッカーがどのようにして生まれたのか、というお話です。
今でこそサッカー強豪国で街、地域ごとにチームがあってサッカーで大いに盛り上がるドイツですが、元々はかなり厳格な服従、階級がある社会。そんなドイツで『フェアプレー精神』がどのように広まっていったのか、イギリスからやってきたコッホ先生からこども達がどのように自由な精神を学んだのか、という部分が描かれています。
当時のドイツとイギリスの関係性や、人々の思想なんかも勉強になりました。
3:インサイドヘッド
最近のピクサー映画は大人が観てもだいぶ楽しいものが多い。その中でも色んな年代が楽しめると思ったのがこの映画。
反抗期に入り始めた女の子とその家族のお話です。女の子の脳の中では、楽しい記憶と思い出でいっぱいになるように奮闘する感情達。女の子の脳では大切な記憶、として4つのヨロコビに溢れた記憶が厳重に保管されていました。
しかしある日、それが悲しい記憶にすり替わろうとして、慌ててそれを阻止しようとする感情のヨロコビ。その弾みで脳のコントロールセンターを飛び出してしまい、大冒険が始まります。
感情の成長を分かりやすく客観的に表現していて、こどもも、大人も、そしてティーンも楽しめる映画だと思いました。
4:パプリカ
映画そのものも面白いのですが、この映画で一番後に残ったのは音楽。トラウマになりそうな音楽が流れています(笑)
表現が狂気的なので、これは多分ティーンから大人に向けられたアニメかと。千と千尋をさらにえぐい表現にしたらこんな感じなのかもしれない。
精神の研究者が人の心の中に入って治療をすることを中心にした物語。どちらが夢で現実か、理解するまでに二回は観ました。観るたびに発見もあるので、ジブリとは違った意味で中毒性もある映画なのかもしれません。
5:ブラックスワン
ぶっちゃけ、今まで観たどのホラー映画よりも怖かったです。別にホラー映画じゃないのに。主人公は何の汚れも知らない、純粋な少女。その少女がバレエ団の主役に抜擢されたところから、徐々にバランスを失っていきます。
良い女の子は天国に行けるけれど、悪い女の子はどこへでも行ける、を素で行くような映画。物語に出てくるちょっと遊びもする女の子、の方が結果的には幸せになれるのかもしれません。
いや、人の幸せはそれぞれだから、主人公の最後はとても幸せだったに違いない、ともとれます。現実にも起こりそうな事だからこそ恐怖を強く感じたのかもしれません。本当に怖かったので、ホラーだと思ってみることをすすめたい。
クリスマスにホームアローンは定番だけど、日本人なら多分こっちの方がはまる。クリスマスから年末に切り替わるあの日本の年末の感じを上手く表現している映画をこれ以外にまだ私は知らない。
主人公はホームレスにゲイ、そして家出少女が捨て子を拾うところから始まる。全ての伏線がキレイに回収されて、最後にはハッピーになれるあたりも気持ちよかった。また年末に今度は家族で観たい。
言わずと知れた名作。観た事を後悔しない映画、と言い切りたい。久しぶりの鑑賞だったけれど、やっぱり良い映画だった。終始場面が暗いので、昔の映画だけれども最後の開放感に溢れた太平洋の景色がとてもキレイに見える。
冤罪の主人公の刑務所からの脱出を描いた作品なのだけれども、本当に爽やか。刑務所ものとは思えないほどストーリーは明るめ。
気持ちを晴れやかにしたいときはまたみたい。
8:BABE(ベイブ)
思いのほか良かった、という感想が一番似合う作品かもしれない。こども向けかな、と思いながら観ていたら意外と良い話しで最後は少し泣けました。1時間30分ほどの映画ですが、中で短編が小分けになっているかたちなので、小さい子でも見やすいかな、と思いました。1作終わるごとに一度止めてトイレ休憩とかも取りやすい。
すごいと思ったのは全部実写だと言う事。家畜系の動物が全て出てくるので、本当に撮影大変だったんじゃないだろうか。動物達の演技もなかなかクオリティが高く、感動しました。
9:シン・ゴジラ
最近大ヒット映画。邦画のシリアスな状況なのにクスっと笑える笑いどころが個人的には上手いなあと思いながら観ていました。
緊急時の対策についても結構リアルな感じがしたので、これを観た後にアメリカ映画(アルマゲドンとか)の危機が訪れる系の映画を観ると、それぞれの国に置ける危機に対応する心づもりだったり、意識の違いを感じられてそれもまた面白いかも。
10:UDON
地方創成の草分け的映画なんじゃないかと感じました。あとすごく香川にうどんを食べに行きたくなった。地方はゆるキャラ選手権とかに予算を割くよりも、こういう映画を一本撮った方が地方活性化につながるんじゃないだろうか。
さて、2017年は映画を100本みたわけですが、達成してみると案外100本って少ないのかもしれないな、と感じるので不思議です。
最後なんて1日3本という夏休み最終日に宿題をやりきる小学生みたいなことをしたのに。
けれども今回のベストも100本中の10本であるわけで、もっと色んな良い映画をピックアップしたい、と思うともっと観た方が良いのかもしれないです。
50本中の10本よりも100本中の10本、それよりも1000本中の10本、の方が精度が高まるよね。やっぱり。
というわけで来年は150本目指していっぱい観たいと思います。