明日から日本は3連休。紅葉始まる北海道、都内でお目にかかれない秋刀魚を求めて東北、ひやおろしや新米を求める旅もいいかもしれない。せっかくの体育の日、運動をしても涼しいこの気候は気持ち良さそうだ。秋の日本は楽しみが多い。
楽しみが多い日本を出発して、私は明日からの3連休をカンボジアで過ごす予定だ。日本を飛び出した友人に会いにいく。
今年の目標は行く行く詐欺をしないこと。誰かが転勤やらなんやらでどこかに行くとき、お別れ会では多分8割の人が「遊びに行くから!」と言っている。(と思う)けれども実際に会いにいく人はどれくらいいるのだろう。私はこれを行く行く詐欺と名付けた。そう、かくいう私も行く行く詐欺の常習犯だった。もう過去形だ。
明日、私はカンボジアに旅立つ。けれどもその前にやりたいことがある。これをやらねば、多分私は明日以降、カンボジアで後悔する。
それはカンボジアという国の歴史や文化をきちんと予習していくことだ。
なんてことはない。ただし、世界史でやったことをなぞるだけじゃなくて、もう少し詳しいところまで。そうでないと気が済まない、と思ったのはタイの友達にタイを案内してもらってからだ。
アジアの国に行くとアジアの他国は日本のことを本当に良く知っている。
多分、歴史的に日本は良くも悪くもアジアの周辺国を支配していたから、年配の方だと国によっては日本語がペラペラな方もいる。
これは歴史の勉強で習うけれど、実際に外国に行って、日本でもないし日本に住んだこともないご老人がぺらぺらの日本語で自分に丁寧に話しかけてくれたり、親切にしてもらったりすると、心の底からふつふつとした名前のつけられない感情が沸いてくる。
言葉だけじゃない。歴史や文化にも詳しい。場合によっては私達よりも詳しい。
タイの友人とは英語で会話をしたのだけれど、丁寧にタイの王朝の歴史の説明をしながら、日本の徳川家康の話しなんかも織り交ぜてくれた。
私はタイの王様の名前を覚えてなんかいない。名前を聞けば、ああタイの王様だったかな、と思うくらいで、こういう名前でこんなことした人だよね、なんて説明はできない。なのに、彼は徳川だけでなく豊臣も織田も知っていて、その歴史の流れをしっかり理解していた。
タイの友達だけではなかった。アジアの友達はみんなすごく日本に詳しいし、知っている日本語も多い。
たまたま私が出会った、アジアの国々の友達たちが日本好きだったのかもしれない。けれども、彼らの国のことを何一つ自信を持って話せない自分が、なんだか悲しかった。
タイを去るときに、次にいく時までにはタイの歴史の勉強、文化の勉強をもっとちゃんとして行こう、そう思った。
タイには来月行く。その前に行くカンボジア。
会う友達は日本人だけれど、できる限り、訪ねる国の歴史と文化を頭に入れてその国を訪れたい、という気持ちが強くなった。
私の国のことを一生懸命話してくれる外国の友達たちが本当に素敵だと思ったし、何より自分のことをたくさん知ってもらえたようでとても嬉しかったからだ。
さて、一夜漬けになるけどやらないよりはましだ。
勉強しよう。